鳥取砂丘を宇宙産業開発の実証・実験フィールドとして活用する新規・鳥取砂丘月面化プロジェクト事業が令和4年度からいよいよスタートする。
事業では月面環境を模したフィールドを乾燥地研究センターに整備するほか、ドローンなどの最新技術を活用した測量、3次元化した地表モデルの構築などを計画している。全体事業費は約1億6000万円。事業は県商工労働部産業未来創造課が所管する。
【新規・鳥取砂丘月面化プロジェクト事業】
国の「宇宙産業の創出と宇宙ビジネス創出推進自治体」の認定をめざし、「月面に似た環境」と評価が高まっている鳥取砂丘の類似度や差異をデジタル技術によりデータ化するほか、疑似的な月面環境実証フィールドを整備。
月面環境を想定した実証の場を必要とする国内外の企業・研究者等に提供することで、鳥取砂丘を「月面環境実証の拠点」と位置付ける。また実証フィールドは、建設業等の他分野へも開放し、県内産業の先端技術導入や人材育成に活用する。
建設業の参画については「ICTによる重機の遠隔操作やドローン操作など広いスペースが必要で、街中では実証が難しいケース」を想定しているようで、先端技術の実証の場として広く活用し、建設業をはじめとする県内企業の先端技術導入や人材育成を支援する。
【主な事業内容】
①疑似月面環境実証フィールド整備:1億0850万円
鳥取大学乾燥地研究センター内に月面環境を想定した「疑似月面環境実証フィールド」を整備し、県内外の宇宙産業関連企業の実証・実験の場とする。
②データ分析等:3000万円
鳥取大学、研究機関、関連企業・団体等による組織に委託予定月面と鳥取砂丘の関係性を把握するため、ドローン等の最新技術を活用した測量により、3次元化した地表モデルを構築し、高低差、等高とその分布を把握する。
さらに砂の粒度分布や電気伝導度などを調査し、国内外の企業・機関等が鳥取砂丘を活用して行う様々な月面環境を想定した実証等に活用できるようデータを比較分析し公開する。
具体的には、NASA(アメリカ航空宇宙局)が保有する月面データ等を調査・翻訳し、鳥取砂丘のデータと月面データを比較・分析する。これらの公開用デジタルデータを日本語、英語などで作成する。
参考・月面と鳥取砂丘は「非常によく似ている」と評価は高い。
(月面)
○砂(レゴリス)が非常に細かい
○起伏に富んでいる。中緯度付近は傾斜15度程度、極地は傾斜20度以上。
(鳥取砂丘)
○砂がきめ細かく、粒度が均質
○非常に起伏に富んでおり、西側は最大傾斜15度程度、馬の背は最大傾斜30度。
【事業目標】
宇宙関連分野をはじめ、多様な分野で活用可能な砂丘のデータ化とフィールド整備を行い、鳥取砂丘を宇宙開発・月面探査の「拠点」とする。
すでに民間企業から「鳥取砂丘を月面に見立てて実証を行いたい」という申し入れもあり、鳥取大学等と連携し県内外の様々な企業・研究機関を招き、研究開発に取り組む環境を整備・拡大する。