計画・構想

鳥取市水道局 令和5年第1回水道事業審議会 給水区域に双六原

投稿日:2023年05月29日 02:34 更新日:

 鳥取市水道局が主催する鳥取市水道事業審議会(会長 松原雄平)が29日に開催され、令和5年度事業計画をはじめ、水道事業の基本計画変更、統合前簡易水道地域の整備状況について審議した。

 審議会には委員18人中15人が出席し成立。新任の石黒委員が紹介された。

 松原会長は「沖縄から大型台風が近づいており、予断を許さない。また全国で地震も多発している。防災の意味で重要な時期が到来しているが、ライフラインのひとつである水道事業は重要な役割がある。そのような背景から、同審議会の役割は大きい。みなさんのご意見を伺いながら、水道行政の指針としたい」と訴えた。

水道事業の基本計画の変更
〇給水区域の拡張=未普及地域の鳥取市双六原を給水区域に取り込む。

〇計画給水人口=12年後の令和17年度までの給水人口を18万8千人から18万1千人に変更する。

〇計画1日最大給水量=用途別水量(生活用水、工場用水、営業用水など)を基に分析し、認可目標年度の令和17年度までの1日最大給水量を予測した結果、1日7万7000m3を7万4000m3に変更する。
 これにより、国府地域の雨滝浄水場の浄水方法を塩素減菌から紫外線処理、塩素減菌に変更。同じく国府地域の大石浄水場を塩素減菌から膜ろ過処理と塩素減菌に変更する。

統合前簡易水道地域事業

令和5年3月2日:鳥取市水道局令和5年度事業計画一覧

注:このうち地域水道整備事業を参照されたい。


※以下は令和3年12月9日
鳥取市水道局12月補正 千代川水管橋劣化診断に700万、耐震補強は令和4年度に

 鳥取市水道局は、12月補正で700万円を予算化し千代川水管橋劣化診断業務を実施する。
和歌山市で10月に発生した水管橋破損事故を教訓に、市内で最も重要な千代川水管橋を精査することにしたもの。調査には足場が不要なドローンを活用する。

【劣化診断業務の概要】
 アーチ形補剛材の高所や歩廊裏側などの定期点検では目視できない箇所を含め、水管橋全体の外面塗装やさびの発生状況などをドローンで詳細点検するほか、橋脚のコンクリートのひび割れ状況なども点検する。

【背景】
 令和3年10月3日に発生した和歌山市の六十谷(むそた)水管橋破損事故により、約6万戸の水道が1週間以上断水となり、市民生活に大きな影響を及ぼした。鳥取市水道局も給水支援などを現地で実施している。

 鳥取市の水管橋の維持管理状況をみると、主要な水管橋(13橋)は、鋼管のさびや漏水を防ぐため約10年ごとに足場を設置して外面塗装塗替工事を行い、それと同時に足場を利用した詳細点検や必要な修繕を行うなど適切に維持管理している。
 定期点検も半年に1回行っているが、和歌山の事故を受け、事故翌日の10月4日に主要水管橋66箇所の緊急点検を行い、異常がないことを確認済みだ。

 また江山浄水場の浄水量の60%以上を送水する千代川水管橋も同様に維持管理しているが、当初令和7年度に予定していた詳細点検業務を今年度(令和3年度)に前倒しすることを決めた。

 点検業務は、足場の設置が不要で低コストなドローン技術を採用する。
 なお、千代川水管橋は昭和51年3月に完成した。令和3年で45年経過している。材質は鋼管、橋長351.25mのランガー補剛形式水管橋。口径は800ミリ×1条(導水管)、600ミリ×2条(送水管)。和歌山市の六十谷水管橋(昭和50年3月)と同年代に設置され、両方ともランガー補剛形式を採用している。

 ランガー補剛形式とは、水管橋の支問長(橋脚と橋脚の間の長さ)が長い場合に、通水管とアーチ形補剛材と吊材を組み合わせて剛性を高め架橋する補剛形式のこと。

【参考・耐震補強未実施の水管橋(4橋・令和3年12月現在)】

■千代川水管橋(千代川)
導水管:鋼管φ800㎜。送水管:鋼管φ600mm×2条。ランガー補剛形式。昭和50年度

■大正橋水管橋(野坂川)
配水管:鋼管φ200mm。トラス補剛形式。昭和50年度

■下味野水管橋(大井手川)
送水管:鋼管φ700㎜、配水管:鋼管φ700㎜。トラス補剛形式。昭和52年度

■吉成水管橋(大路川)
配水管:鋼管φ350mm。トラス補剛形式。平成9年度


(以下は令和3年11月11日の記事)

鳥取市水道局 水管橋崩落で近く詳細調査・来年度耐震補強も

 鳥取市水道局は11月10日に水道事業審議会を開催し、和歌山市の水管橋崩落事故を受けた対応について協議した。

 崩落事故直後に鳥取市内66か所の独立水管橋を緊急点検した結果、「特に異常等は認められなかった」としたが、和歌山と同様の構造を持つ千代川水管橋(導送水管)は今後、詳細点検を実施するほか、来年度をめどに耐震補強工事を施工する。

【崩落事故後の同局対応】
 令和3年10月3日に発生した和歌山市の六十谷水管橋の崩落事故を受け、10月4日に基幹管路を含め66か所の独立水管橋を緊急点検した。この点検で特に異常等を確認していないが、念のため、和歌山と同じ補剛形式の千代川水管橋については、定期点検とは別に補剛材を含む詳細点検を実施する予定。

【鳥取市の独立水管橋】
 同局では基幹管路上に独立水管橋を37か所設置しており、興南大橋水管橋(送水管)などのパイプビーム形式が27か所、千代川水管橋(導送水管)などの補剛形式が10か所。

 また独立水管橋のうち、特に重要な管路である千代川水管橋については2か月に1回の定期点検を実施しており、その他の水管橋については半年に1回の定期点検を実施するほか、水管橋を良好な状態に維持するため、水道管(鋼管)外面を約10年ごとに定期的に塗り替えている。

 なお、鳥取市水道局・寸村工務課長は「仮に千代川水管橋が崩落しても、別の水管橋から通水するシステムを構築しており、和歌山のような断水は発生しない」と話している。

※注:水道橋等の定期点検の実施頻度は、水道施設の点検を含む維持・修繕の実施に関するガイドライン(令和元年9月厚生労働省)に基づく。

水管橋等の分類 定期点検の実施頻度
基幹管路等の重要管路に設置された水管橋等 2年に1回
塗装等の劣化が進行している水管橋等 2年に1回
上記以外の水管橋等 5年に1回

※注:基幹管路導水管とは送水管が口径350mm以上の配水管を指す。

※注:パイプビーム形式→管自体の強度と剛性を利用し、通水管自体を梁として横断する構造形式。

※補剛形式:パイプビーム形式で横断できない長いスパンの場合に、通水管と補剛材を組み合わせて剛性を増加させて架橋する構造形式。例としてトラス補剛形式、フランジ補剛形式、ランガー補剛形式などがある。
 和歌山市で崩落事故が発生した六十谷水管橋は「ランガー補剛形式」に該当し、この形式は千代川水管橋も採用している。和歌山市の事故原因は11月10日時点で調査中。

【参考・耐震補強の取り組み】
 水管橋の耐震診断と耐震補強について、平成20年度から同25年度にかけて基幹管路上にある独立水管橋13か所を対象に耐震診断を実施した。診断結果を基に同27年度から計画的に耐震補強工事を実施しており、令和2年度末までに7か所の耐震補強が完了済み。

【基本・水管橋とは】
 水道管が河川、道路・鉄道などを横断する際に用いられる橋のことで、大別して水道管単独で橋梁構造を形成する「①独立水管橋」と、道路橋に水道管を添架する「②添架水管橋」がある。
 独立水管橋は、パイプビーム形式と補剛形式の2つに大別されており、機能的安定性や経済性を考慮して形式を選定する。

-計画・構想
-

執筆者:

関連記事

県土整備部 山陰近畿自動車道(南北線) 令和8年4月~5月に都市計画決定

 県くらしの安心局まちづくり課と道路局道路企画課は3月5日に第166回鳥取県都市計画審議会を開催し、山陰近畿自動車道(鳥取~覚寺間、通称「南北線」)の都市計画案について審議した。  審議会では「都市計 …

鳥取県土 街路事業3路線~商栄町、宮長、岩倉工区、現状と課題について

 鳥取県土整備事務所が整備を進めている街路事業「商栄町工区」「宮長工区」「岩倉工区(I期・Ⅱ期)」の経緯・概要と今後の予定について掲載した。 各工区の経緯・概要、今後の予定  鳥取県土整備事務所道路都 …

八頭県土 大坪隼、福地バイパスなど八頭町内3路線の進捗状況

 八頭県土整備事務所は、八頭町との意見交換会をこのほど開催し、八頭町内の幹線道路3路線の7年度計画・施工状況などを説明した。 対象路線は①大坪隼停車場線(市谷~福井)、②麻生国府線(福地、野町)、③河 …

no image

鳥取県土 土砂災害防止法に基づく基礎調査、令和8年度から5カ年で

 鳥取県土整備事務所は、令和8年度に実施する土砂災害防止法に基づく基礎調査の基本的な方針を明らかにした。  それによると、令和8年度は、要配慮者利用ヽ施設(社会福祉施設、学校、医療施設等)を含む31箇 …

新規路線

鳥取市都市整備部 新規認定27路線・変更3路線~道路台帳修正へ

 鳥取市都市整備部は、令和2年度に新規認定した市道27路線と変更した3路線の概要を明らかにした。新規路線は全て開発行為に伴うもので、変更3路線のうち2路線は地元要望による。今後、道路台帳修正業務に反映 …