鳥取市経済・雇用戦略課は12月17日、鳥取市公設地方卸売市場再整備に係るPFI導入可能性調査の結果を明らかにした。
今回の調査結果を基に、地元企業が参入しやすい要求水準書を作成する。公募は令和4年4月の予定だ。
【調査目的・経過】
これまでの流れを見ると、大和リースら事業協力者の提案を基本にして策定した市場機能部分の面積・配置の原案について、設計施工を一括発注するDB方式(Desing Build・※1)が望ましいという意見に至っており、市場組合のコンセンサス(同意)を得て市場運営審議会に報告済み。
既にサウンディング型市場調査等でも「DB方式が望ましい」との意見を受けているが、今回はアドバイザリ(流通研究所)から現時点での事業手法の総合評価報告を受けたため、17日に市議会に報告したもの。
【アドバイザリによる事業手法の総合評価(概要)】
事業協力者の提案をもとに、アドバイザリが算出したDB方式とBTM(注2)の総合評価による比較表を以下に記載した。
PFIを導入する場合にVFM(注3)が発現するが、定性的評価とVFM値により、DB手法の優位性を認める結果となった。
注1:DB方式(Desing Build)とは、鳥取市が基本設計と実施設計・施工を一括発注する方式。
注2:B(Build)T(Transfer)M(Mainternance)とは、民間が施設等を建設し、完成後に鳥取市に所有権を移転。設備メンテナンスする手法。
注3:VFM(Value for Money)とは、PFI事業における最も重要な概念の一つで、支払い(Money)に対して最も価値の高いサービス(Value)を供給するという考え方。

【今後の流れ】
総合評価により優位性の認められたDB(Desing Build)+指定管理方式での発注に向け要求水準書等を作成する。要求水準書には、地元企業や市場関係者が参画しやすい事業条件を反映させるほか、国交付金の申請を前提にした計画案を盛り込む。なお、申請書類は国に提出済み。
【入札結果】
2021年09月17日 12:00 – 建築設計
●鳥取市公設地方卸売市場再整備事業要求水準書等作成アドバイザリ業務
(鳥取市安長(鳥取市公設地方卸売市場))
※9月15日決定、17日公表
2者参加
①流通研究所(488点)
②N社(450点)。
※流通研究所との正式契約は近日中に行う。㈱流通研究所(神奈川県厚木市寿町1丁目4番3-2号、資本金4880万円、代表取締役 村上充)。
参考・令和3年7月2日契約(無償):鳥取市公設地方卸売市場再整備事業協力者=大和リース株山陰営業所、㈱昭和設計、㈱桂設計事務所、山陰リネンサプライ、八幡コーポレーション(ただし協力者であって施工者ではない)。

(新市場の基本レイアウト図)
(以下は令和3年9月22日の記事)
鳥取市公設地方卸売市場 施工者は令和4年度に
鳥取市経済・雇用戦略課は、総事業費30億円を投入する【市場特会・公設地方卸売市場再整備事業】の進捗について、9月21日に鳥取市議会に報告した。
報告のポイントは、
①大和リースを代表とする事業協力者の選定
②流通研究所とアドバイザリー契約
③土壌汚染調査・アスベスト調査
①事業協力者選定
事業協力者を4月下旬~6月中旬に公募したところ3グループから応募があり、6月下旬に選定等委員会を開催し、大和リースらのグループを選定。7月2日付けで協定を締結した。
| 代表企業 | 大和リース㈱山陰営業所 |
| 構成企業 | ㈱昭和設計・㈱桂設計事務所・山陰リネンサプライ㈱・八幡コーポレーション㈱ |
【事業協力者とは】
鳥取市や指定管理者と対等なパートナーという位置づけで、事業計画に様々な助言・提案を行う。無償で参画することが条件。
事業協力者は、令和4年度に公告する事業者公募に参画可能だが、選定時に加点等の配慮はしない。
【鳥取市】
鳥取市は、大和リースら事業協力者の意見を参考に事業化を促進する。事業計画へ反映させるとともに、要求水準書作成業務の参考意見とする。
今後、鳥取市・市場組合・事業協力者の3者が協働し、施設規模・配置に関する検討を開始する。隔週で全体協議を行い、希望聴取・意見調整の中で概ねの施設規模・配置計画をまとめる。9月中旬に事業協力者から提案された中間報告の内容を市・市場参画事業者で協議し、計画案として決定のうえ、市場運営審議会に報告する。
②要求水準書等作成アドバイサリ業務
令和4年度の事業から活用を予定している国交付金申請の実施計画書の提出・精度を高める必要があるため、当初9月募集予定を8月初旬の募集に繰り上げた。2社から参加表明があり、流通研究所を候補者に決めた(9月15日)。
業務内容
(1)要求水準書(案)の作成と事業の前提条件の整理に係る支援
(2)VFMについての評価及び検討
(3)事業契約書(素案)及び基本協定書(素案)の作成
(4)事業者選定基準の作成の支援
(5)様式集の作成
(6)その他の支援(農林水産省所管の強い農業担い手づくり総合支援交付金など)
9月15日に選考等委員会を開催し、受託候補者を㈱流通研究所に決定した。
③土壌汚染調査・アスベスト調査
①土壌汚染調査事業
事業協力者からの提案では、汚染調査に必要な掘削深度は1.0m前後としている。土壌汚染調査に関して環境省が定める土壌汚染対策法QA・ガイドライン等では、最深深度から+1.0mの調査が必要となるため3m深度の調査とし、鳥取市内に営業所を持つ環境省指定調査機関を指名し、指名競争入札を実施。11月中を目途に調査を終了し、要求水準書に当該条件を含める。
またアスベスト調査は鳥取市資産活用推進課と協働し、解体時の費用に特に影響が及ぶ「レベル1相当」のアスベスト含有箇所を実地調査。併せて、業者によりスクリーニングを再実施し、検体採取・分析調査を行い、要求水準書に当該条件を含める。
施工者は令和4年度に
今後も市場関係事業者と意見調整を継続し、事業協力者からの提案に対する必要な修正等を踏まえ、流通研究所とのアドバイザリ業務を展開する。また土壌汚染調査・アスベスト調査の結果などを含めた各種調査結果を包括し、施工者等を決める要求水準書を来年(令和4年)2月末までに作成。令和4年4月に設計・施工事業者を公募する。
【参考】
設計+施工事業者公募までの流れ(表)