令和8年7月2日(木)、八頭庁舎で鳥取県測量設計業協会東部支部と、八頭県土整備事務所の意見交換会開催され、測量設計業協会の現状や八頭管内の事業動向、今後の方向性などを協議した。
今回の意見交換会では、西村支部長から物価高騰による設備投資の厳しさや具体的な「業務量確保」への切実な要望が出される一方、森所長から大規模プロジェクトがない中での「分離発注への配慮」や「八頭郡3町と連携した地域振興策による事業化への道筋」、さらには「発注者支援業務の試行」といった具体的な打開策や歩み寄りの姿勢が示されていたのが非常に印象的だった。
地域のインフラと安全を支えるパートナーとしての、非常に濃密で建設的なやり取りが印象に残る会合だった。
以下に概要を掲載した。
1. 西村支部長(鳥取県測量設計業協会東部支部)の見解と方向性

経営者の立場として、端的かつ一番の要望は「業務量を増やしていただきたい、確保してほしい」ということになる。近年は測量等に必要なパソコンや設備への定期的な投資が必要な中、5年前と比べて価格が10万円以上高騰しており、設備投資への影響が大きい。業務量が増えない現状では全体のバランスをとることが厳しく、辛い状況が続いている。
また、昨年(令和7年度)の意見交換会をきっかけに、熱中症対策の試験的な取り組みを八頭県土整備事務所・鳥取県土整備事務所・東部支部の3者で進め、現場作業を安全に行うための成果を上げることができ、改めて感謝したい。今年も酷暑と言われる暑い日が今後予想されており、状況に応じて再度対策などの相談や協議をお願いしたい。
昨年は大きな災害がなかったものの、東部地区では局地的なゲリラ豪雨が発生するなど小規模な災害が起きる年が数年続いている。先日実施した合同訓練などを踏まえ、有事の際には県側と同じ認識を持ち、円滑・迅速に対応できるよう緊密に連携していきたい。また、新しいシステム(災害調査システム等)の導入に向け、研修や情報共有を重ねて東部支部としてしっかり対応していく方針です。
2. 森所長(八頭県土整備事務所)の見解と方向性

日頃の県土整備行政への推進、および災害対応等への尽力に対して深く感謝している。近年、東北地方など震度6強クラスの地震が頻発する地域でも公共構造物の大きな災害が比較的少ないのは、阪神・淡路大震災以降に構造設計の見直しや耐震性能の向上を建設業界と連携して進めてきた成果と認識している。
そのような中、6月初旬により効率的な対応を目指して「災害調査システム」を中心とした合同の災害調査訓練を実施した。訓練を通じて操作上の問題点などの課題も見つかったため、今後はこれらを調整・改善し、有事の際にシステムを円滑に運用できるよう引き続き協力をお願いしたい。
【予算確保と業務発注の動向(課題と方向性)】
現在、八頭県土整備事務所管内には大規模なプロジェクト(大型事業)がない状態である。予算規模も例年概ね同水準での推移にとどまっており、予算や業務量をいかに増やしていくかが課題である。
限られた予算の中で可能な限り業務量を確保するため、「分離発注」などを意識しながら地域密着型の発注ができるよう工夫したい。
また将来的に大規模事業を実施するためには事業の「整備効果」を高める必要がある。八頭郡3町(若桜町、智頭町、八頭町)と連携した地域振興策を企画提案してもらい、それに伴う管内道路の整備などが必要になれば、将来的な事業化と予算確保に繋がっていくと考えている。近く3町で集まってもらい、道路整備を踏まえた地域連携について協議していただく予定だ。
【人手不足への対応(発注者支援業務の試行)】
県土整備部も職員の欠員が解消されない「人材不足」が大きな課題となっている。負担軽減のための大きな効果を期待し、令和8年度から協会と連携し「発注者支援業務」を試験的に導入している。この効果を最大限に発揮させるためにも、受注者・発注者の双方でしっかりとコミュニケーションを密に取っていきたい。