計画・構想 解体

鳥取市 神谷清掃工場解体 当初15億を22億に 3か年で

投稿日:2025年06月26日 12:35 更新日:

 鳥取市生活環境課は、令和7年度から9年度まで3か年かけて実施する神谷清掃工場解体工事について、当初15億円と想定した解体費用を約22億円に増額する方針を固めた。

【経過】

 廃棄物処理施設は、広範囲にわたる複雑かつ大規模な技術システムを採用していること、プラントメーカー独自の構造、特許、ノウハウを持っている施設であることなどから、建設・解体を進めるには特別な知識等が必要となる。

 そのため、通常の公共工事のように発注者である市町村等で設計を行うことが困難であり、受注者に設計と施工の両方を行わせる「性能発注方式」による発注・契約が一般的。
 令和7年度に解体工事の着工を予定している神谷清掃工場についても、令和6年5月から令和7年6月の期間をかけて調査計画設計等業務を東和テクノロジーに委託し、解体工事費の算定を進めてきた。

 そのため、令和7年度当初予算要求段階での清掃工場の工事費の算定は、平成30年度から令和4年度の5か年中に実施された同規模施設(1日100t以上の処理能力を有する焼却施設)の解体工事35件の工事費を基にして行い、当初予算に約15億円を要求した。

 この度、調査計画設計等業務により解体工事費の算定が完了したが、立地条件の問題や物価高騰の景況等を受け、当初の想定以上に費用を要することが判明したため、当初予算額との差額を補正予算として増額要求を行うことにした。

【増額要因】

①特異な立地条件
 神谷清掃工場にみられるように地下深くに埋まっているごみビットの解体には、通常、周囲を掘削する方法が一般的だが、同工場は周囲を山に囲まれた谷に立地しているため、ごみピットのすぐ両脇が山の斜面であり、掘削スペースを確保できない。

 そのため、調査計画設計等業務において工法を検討した結果、オールケーシング工法(ボーリング工事で地下構造物を撤去する方法)か、矢板とアンカーで土留めを行う工法のうち、より安価な工法でごみピットを解体することとした。

 ただし、オールケーシング工法の場合、約200回ものボーリング工事が必要となり、一方、土留め工法の場合は、ごみピット周辺の地下が硬岩地質となっているため、いずれの工法を選択しても、通常の工法と比べ非常に高額となることが見込まれている.。

②想定以上の物価高騰
 令和7年度当初予算で計上した解体工事費は、平成30年度から令和4年度までの同規模施設の解体工事費を参考にしつつ、物価高騰も考慮して算定したが、人件費だけでなく燃料費や材料費など様々な費用が高騰しており、想定を上回る費用がかかることとなった。

③施設内の貯留水処理
 地下水と雨漏りが原因と思われる大量の水が工場内のごみビット等に溜まっており、その水を適正に処理するための費用が発生した。溜まった水は、廃棄物焼却施設という性質上、わずかに残った焼却灰等により汚染されている可能性があるため、解体工事に合わせて除染し、下水排除基準を満たした上で、バキューム車で汲み取り、秋里下水終末処理場に直接搬入する。また水処理後の残渣(ざんさ)は、産業廃棄物として厳重に管理し処理する。

【入札結果】
2024年05月23日 10:10 – 建設コンサルタント
●神谷清掃工場解体工事に係る調査計画設計等業務
(鳥取市西今在家228番地)
①東和テクノロジー:1091万円
②中日本建設コンサルタント:1135万円
③日本水工設計:1290万円
④ウエスコ:1650万円
⑤エイト日本技術開発:2000万円
【備考】鳥取市生活環境課。工期:令和7年6月30日。電 話0857-30-8084(内線7383)

-計画・構想, 解体
-

執筆者:

関連記事

八頭町 郡家駅に跨線橋整備構想 まず基礎調査へ

 八頭町は令和3年度、郡家駅の東西をつなぐ自由通路(跨線橋)の建設事業に関わる基礎調査(実施検討業務)を実施する。期間は約1年間としており、今後の事業成否を左右する重要なデータとなる。検討業務は4月2 …

no image

鳥取市 市立美術館建設の陳情書

 鳥取市立美術館をつくる会(会長 柴山抱海) から、美術館建設の陳情書が提出された。総務教育委員会が令和7年8月29日付で受理した。 【趣旨】  鳥取市には従来、美術館機能を持つ鳥取県立博物館があり、 …

no image

日本海リッチランド 智頭町に太陽光発電2000枚

 ㈱日本海リッチランドは、八頭郡智頭町にメガソーラー(太陽光パネル)の設置を計画している。10月上旬に地元説明会を開催しており、10月6日から設置作業に入った。  設置場所は智頭町の土師駅近く、土師川 …

no image

県商工労働部 令和8年6月補正予算案、総額約7.9億円、「経済変動対策」と「人口減少対策」

 県商工労働部は、令和8年6月定例会に一般会計補正予算案を上程した。補正額は7億9,373万9,000円となり、財源の多く(7億6,067万5,000円)は国庫支出金 。  今回の補正予算は、原油高・ …

no image

県内申請4校68億円、まさかの「全校不採択」「教育課程との一体性不十分」など国が突きつけた3つの共通課題~

 文部科学省が高校教育改革のパイロットケース創設を目指す「高等学校等教育改革促進事業」(第3回公募)の採択結果が公表され、鳥取県から先導拠点校として申請していた4高校(鳥取工業、倉吉農業、鳥取西、境港 …