国の過疎地域自立促進特別措置法(旧過疎法)が令和3年3月31日に失効し、新たに過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法(新過疎法)が同4月1日に施行された。
これに伴い、河原、船岡、関金、琴浦、北栄の5地区(町)が新たに追加指定されており、過疎対策事業(ハード事業など)を導入できる地方債措置が適用できるようになった。
県をはじめ県内市町村はこれを受け、4月中旬から新過疎法に対応した計画書の作成を始めており、9月市町村議会で議決を得て県に提出する。
【新過疎法の目的】
県地域づくり推進部中山間地域政策課によると「旧過疎法で「過疎地域の自立促進」としていた目標を「過疎地域の持続的発展を支援する特別措置法」に組み替えており、地域人材の担い手の育成、情報通信産業の振興、再生可能エネルギーの利用推進などを新たな目標に追加した。
【主な支援措置】
①国税の特例・地方税の減収補填措置
●過疎地域の設備投資について、国税(所得税・法人税)の軽減措置による支援と、自治体が固定資産税・不動産取得税の減免等を行う場合に地方交付税で減収補填を行う支援を継続する。
●新過疎法では、この支援措置の対象業種に「情報サービス業等」が追加され、設備投資の内容に新増設以外の改築・修繕等を追加した。
②過疎対策事業債~ハード事業、ソフト事業を対象とした地方債措置を継続する。
③国庫補助率の嵩上げ~公立中学校、保育所等に関する国庫補助率の嵩上げを継続する。
【新過疎法の県内過疎地域の指定状況】
従来地区の指定解除はなし。()は一部過疎地。太字は今回追加した箇所
(東部・八頭管内2箇所)
鳥取市(旧河原町・旧用瀬町・旧佐治村・旧青谷町)、岩美町、若桜町、智頭町、八頭町(旧船岡町・旧八東町)
(中部管内3箇所)
倉吉市(旧関金町)、三朝町、湯梨浜町(旧泊村)、琴浦町(旧赤碕町)、北栄町(旧大栄町)
(西部・日野管内、追加指定無し)
大山町、伯耆町(旧溝口町)、日南町、日野町、江府町
【新過疎法に伴う対応】
(1)関係条例の規定の整備
鳥取県みんなで取り組む中山間地域等振興条例など旧過疎法を引用する条例について3月31日付けで規定を整備した(専決処分)。
(2)過疎地域持続的発展方針等の策定
新過疎法制定に伴い過疎地域持続的発展方針(県)、過疎地域持続的発展計画(県、市町村)の策定が必要となる。県は市町村過疎計画が円滑に策定できるように、その前提となる過疎地域持続的発展方針を国の指針を踏まえながら策定作業を進める。
(3)今後のスケジュール
新過疎法は4月1日に県市町村に施行通知されており、4月中~下旬に県方針、県計画、市町村計画の作成を開始した。
7月~8月に県方針を国に伝え、8月~9月に国の回答を得る。市町村計画については県と市町村が協議を進め、9月の市町村議会で議決を得て計画書を提出する。
【主な過疎地域の指定要件】
| 区分 | 人口要件 | 財政力要件 |
| 長期要件① | 昭和50年以降の人口減少率28%以上 (財政力指数が0.40以下の場合は23%以上) |
平成29年~令和元年財政力指数0.51以下 |
| 長期要件② | 昭和50年以降の人口減少率23%以上 かつ高齢者比率35%以上又は若年者比率11%以下 |
同上 |
| 中期要件③ | 令和2年以降の人口減少率21%以上 | 同上 |
| 一部過疎 | 平成の大合併による合併市町村のうち、旧市町村単位で、上記①~③の人口要件を満たす場合 | 平成29年~令和元年財政力指数0.64以下 |
【その他】
新過疎法では、県・市町村過疎計画の記載事項に、目標、計画の達成状況の評価等の項目を追加した。