鳥取市総務部資産活用推進課は、総合支所や学校、保育園など約90箇所の公共建物の巡回点検などを民間に委託する「包括管理委託」を令和7年度から導入する。管理委託計画がまとまったことから、令和6年5月に公募型プロポーザルで公告する予定だ。管理委託期間は令和7年度から令和11年まで5カ年。
【背景】
鳥取市では公共施設の更新問題を解消するためのファシリテイマネジメントに取り組んでおり、将来にわたって持続可能なまちづくりを進めていくため、限られた財源と人員の中、効率的かつ効果的な施設管理や公共サービス提供に取り組むのが狙い。
令和5年12月現在、すでに鳥取市本庁合は管理業務を一括で委託する包括管理(総合管理)を実施しており、本庁舎の契約更新にあたり、他の89施設も包括管理委託を拡大する方針となったもの。
【対象施設】
本庁舎に加え、駅南庁舎、総合支所、学校、保育園(若草学園含む)の計89施設を対象とする。
【包括管理委託の導入効果】
鳥取市では包括管理を導入することにより、
① 民間技師の巡回点検による建物の安全・品質の向上を挙げており「不具合の早期発見と迅速かつ適切な対応の実現」
②施設担当者の施設管理業務が軽減され、通常業務に集中できること。
③契約や支払等の事務を一本化することによる事務コストの削減。
④ 民間の発案による、より効率的で質の高い施設の管理・運営
~以上4点のメリットを挙げた。

【市内事業者の活用】
包括管理は、各施設で業務を行っている既存事業者の活用を前提にしており、業務の独占では無く、市内事業者の活用を継続する。
既に実施した聞き取り調査(サウンディング)で、参加者から「地元事業者との連携が必須」、「消耗品等の調達先は市内事業者を優先したい」という意見を聴取済み。
募集に際しても、「地域経済への貢献(市内事業者の活用、地元市民の雇用など)」の配点を高く設定し、包括管理委託の更なる活用を求めていく。
【修繕業務の考え方について】
維持管理業務に加え、新たに130万円以下の修繕業務(以下、小修繕)も事業に含めたいと考えています。巡回点検に加え、小修繕
を事業に合めることで、職員(事務職、先生、保育士等)の現場監督の負担が軽減でき、職員はコア業務に集中できるようになります。
【小修繕費を事業に含めるにあたっての考え方】
①受託事業者が修繕を受注するのではなく、市内事業者に再委託する。ただし応急措置に近い修繕は除く 。原則、市内事業者に発注するよう仕様書を定め、包括管理委託の担当部署が監督する。
②50万円未満の修繕については、小規模修繕等契約希望者登録名簿を活用し、従来通り配慮する。また修繕するかの判断は、受託事業者では無く、鳥取市が判断する。
③小修繕費は枠(上限)を定め、年間を通して適切に実施できるように、実施状況の確認を随時実施する。
【費用対効果について】
新たにマネジメント事業者を追加するので、マネジメントフィー(費用)が発生する。しかし、市職員の業務負担が軽減されるので、その分の人件費が削減できる。
現在の試算では、89施設の維持管理業務や小修繕に関する事務を分単位で計上したところ、1年間に82万5350分が削減できる見込みとなった。これに人件費を乗じて事務コスト削減額を算出する。
マネジメントフィーは、参加予定事業者に確認中で、この事務コスト削減額を超えることは無い見込み。
【事務削減量】
82万5350分/年 鳥取市職員の軽減できる業務内容を分単位で計上した数値(想定)
【人件費(1人役)】
約856万円/年(76円/分)
※退職手当引当金、法定福利費を含む数値
【経過と今後のスケジュール】
〇令和5年9月=サウンディング型市場調査の結果概要の公表 ※実施済み
〇令和6年2月=令和6年度当初予算で債務負担行為を要求
〇令和6年5月=公告(プロポーザルによる事業者選定を予定)
〇令和6年9月=優先交渉権者の決定
〇令和7年4月=業務開始(令和7年度から令和11年度までの5年間)
※本庁舎の包括管理委託は令和6年8月末から令和7年3月末まで延長する。他の管理委託と合わせるため。