鳥取市は21日、旧本庁舎等跡地の活用方針をまとめたが、本誌は、これに関連した埋蔵文化財調査について以下に掲載した。
【旧本庁舎(尚徳町)に係る埋蔵文化財調査について】
鳥取市尚徳町の旧本庁舎の埋蔵文化財調査だが、新本庁舎建設計画に伴い、平成24年度に埋蔵文化財の有無を確認する試掘調査を3か所で実施している。その結果、薬研堀や建物跡などを検出した。

①開発事業に伴う調査
旧市役所周辺で行った試掘調査と絵図を参考にすると、敷地内には薬研堀の遺構が残っていることは明確であり、埋蔵文化財包蔵地に該当する。
ただし、旧庁舎の建物跡部分は庁舎建築の際に大きく掘削が行われており、遺構等は残っていないと考えられる。
このことから旧市役所周辺で開発事業を行う場合は、旧庁舎建物跡以外の部分(上図の緑色の枠)で文化財保護法に基づく発掘調査が必要になる。
②法的根拠
文化財保護法では地方公共団体が土木工事等で周知の埋蔵文化財包蔵地を掘削する場合は、発掘に係る事業計画の策定にあたって「あらかじめ文化庁長官にその旨を通知しなければならない(法第94条第1項)」とあり、文化庁長官は事業計画の策定とその実施について協議を求めたり、埋蔵文化財の保護上必要な勧告をすることができるとしている。
※薬研堀とは
薬研堀は鳥取城を防御するための堀の一つであるとともに、排水路としての機能や武家屋敷地と町人屋敷の境界をなす鳥取城下の都市計画の始まりを示す遺構の一つ。
江戸時代を通じて徐々に埋め立てられ、昭和初期の下水道管の敷設により、現在は完全に埋め立てられている。旧本庁舎と駐車場の間の通路部分が該当する。