治山砂防課はこのほど、大呂地すべり検討会の開催結果について、今後の対応などを県議会に説明しました。遅くなりましたが概要を掲載します。
検討会では「虫井神社裏手にトンネルを建設すべき」といった提案があり、これは2~3年前に寺谷前町長も要望していた案件で、検討会では「早期に結論を出すべき」と対応を求めています。
ただし、八頭管内では若桜町岩屋堂地内でバイパス化に伴うトンネル工事が先行しており「同一管内で2つ以上のトンネル工事は同時に行わない」という不文律もあり、今後の動向が気になるところです。
「第5回大呂地すべり検討会」概要(令和3年11月11日開催)
【経過】
「大呂地区地すべり」は平成31年2月に小崩落が発生し地すべりの再活動と認められたため、令和元年11月20日に専門家による「大呂地すべり検討会」を設置した。
令和2年3月16日にも斜面の一部が崩壊。さらに同年4月12~13日の豪雨により、斜面下部に堆積していた土砂が北股川と県道津山智頭八東線に流出し、県道は一時通行止めとなった。
地元業者らが速やかに土砂撤去したが、不安定土砂の更なる流出の防止対策として、災害関連緊急地すべり防止事業を申請し採択、2年12月から対策工事に着手し、今年(令和3年)11月に完了した。
(対策工事の進捗状況等)
○災害関連緊急地すべり防止事業により、①土砂の流出防止策として土留工を施工(令和3年11月完成)。
○単県による応急対策では、②北股川の機能維持のため排水管設置工事(R4年3月完成予定)、③県道の機能維持のため迂回路設置工事(R4年度完成予定)

【第5回検討会の目的】
今回の検討会ではこれまでの調査観測結果と過去4回の検討会での意見を踏まえ、地すべり活動の解明と対策方針について議論し、応急対応の実施状況を情報共有した。
~委員の主な意見~
・地すべりブロックの西側は範囲が不明瞭なので、移動杭の調査が必要。
・孔内傾斜計、縦型伸縮計等の各計測値により地表面の変位量を整理することが重要だ。
・地下水抑制対策の検討には、既存排水施設の能力と地下水位の関係性を詳細に考察する必要がある。
・対策工の効果検討には、地下水位の詳細な経時変化を捉えて考察する必要がある。
・地すべり対策が長期化する見通しならば、一定規模の崩落も想定し、トンネルなどの恒久的な対策を早期に検討すべき。
【今後の予定】
・地すべりの活動状況を明確にしたうえで、具体的な対策方法について検討する。
・一定規模の崩落を想定して、道路機能と河川機能の維持に関する恒久対策案を検討する。
(以下は令和3年3月31日の記事)
県土整備部 大呂地すべり対策に2.7億 集水井工や仮排水管延伸、迂回路整備など
県土整備部治山砂防課は、令和3年3月26日に大呂地すべり対策会議を開催し、本格的な対策事業の概要を明らかにした。事業は地すべり防止対策に総額2億7000万円を投じて、横ボーリングや集水井などを令和3年度~5年度の3か年で整備する。令和3年度の事業費5500万円を予算化しており、令和4年度以降に2億1500万円を投入する。所管は八頭県土整備事務所。
また令和3年度の単年度に、仮配水管の延伸や迂回路整備、土砂撤去に6950万円を予算化した(単県公共)。小規模な崩落に対応する措置。
【地すべり対策】
計画によると、同所の崩落下部に集水井工H31m、集水ボーリングL1704mなどを新設し地下水を排除。また山頂付近に浸透防止工A2800㎡を施工するほか、山頂部の地下水を排除するため、集水井などを追加しすべり面の滑動を低下させる。令和3年度は5500万円を投入する予定だ。
【交通確保など災害対策・6950万円】
小規模な崩落に対処するため、隣接する県道津山智頭八東線の虫井神社付近に迂回路を新設。また地すべり崩壊により想定される河道閉塞に対応するため、仮設排水管を延伸させ、ダム湖などの発生を抑止する。
さらに地すべりブロック全体の崩壊に備え、大呂から芦津に至る林道を整備する。図面等は下記のリンクを参照されたい。