公益財団法人鳥取県建設技術センターが平成29年度から公共工事発生残土の新たな処分場として計画していた鳥取市用瀬町美成の山林について、同センターが「事業化を断念する」と美成財産区に連絡したことが明らかになった。
当初計画が持ち上がった段階(令和元年10月)では、美成集落は事業化に同意していたが、令和3年7月に熱海市で発生した土砂災害を受け「安全性が確保できない」と変化した。これにより、鳥取県や建設技術センターは事業化を断念。令和3年12月27日に「美成地区での事業を断念する」と用瀬町総合支所に連絡した。
【候補地の事業概要】
受入候補地(美成計画地)の対象地は鳥取市用瀬町美成地区(鳥取姫路道用瀬IC付近)の約5万9000㎡、うち3万1806.32㎡が財産区所有の土地で、それ以外は民有地となる。
利用量は約56万m3、1年間に約10万m3を受け入れ予定で、事業期間は6~7年間を想定。土地利用についてはセンターが賃貸を希望していた。民有地は賃貸予定。
【主な経過】
■平成29年度 センターが、発生土受入候補地として美成財産区管理会と協議を実施。
■令和元年10月 センターが開発行為同意書の依頼のため用瀬町総合支所に来庁。(令和元年10月21日に美成財産区管理会より文書で同意を得たとのこと。)
■同年11月 市長協議「公共事業を推進する立場から、公共工事で発生する建設発生土処分地は必要であり、地元合意を得ながら、処分地確保に協力していくべきと考えている」と市の考え方を示し、今後地元や議会での合意を図っていくこととした。
■同年12月 総務企画委員会で、事業の現在までの経過や課題等の中間報告を実施。
■令和2年~3年 事業地に造林事業補助金が投入されているため、用瀬支所が林野庁との転用協議の進捗を把握しながら、財産区と事業後の土地利活用や維持管理について協議。
■令和3年7月 熱海市の盛土で土砂災害が発生。
■同年10月~11月 センターが美成部落に対して事業説明会を2回開催
本事業が盛土で行われるため、部落住民の中に事業の安全性を危惧する声があるため説明会を実施したが「災害が心配されるものをあえて受け入れるものではない」等反対者も多い中、センターより部落の意見を早々に決めて欲しいと依頼あり。
■同年12月8日 美成部落よリセンターに「計画変更することを条件に事業を了承するが、条件を満たす回答が得られなければ計画を受け入れられない」と回答あり。
■同年12月27日 「計画変更しない」というセンターの回答書が12月19日、美成部落に提出され、美成部落は「受け入れに同意できない」と12月27日に返答した。これにより、センターより「当地での事業を断念する」と支所に連絡があった。
