計画・構想

鳥取市 旧本庁舎等跡地活用方針まとまる~詳細は令和4年1月以降に

投稿日:2021年12月22日 04:23 更新日:

 鳥取市は21日、全員協議会を開催し、旧本庁舎等跡地活用の活用方針を決めた。

市民アンケートや委員会の提言を踏まえ、防災機能を備えたオープンスペースの緑地を整備するもので、
 主な活用方針は、
①利用者を限定しないオープンスペース。
②建設費、維持費などの財政負担を極力少なくする。
③若者の流出抑制や定住促進につながる施設。
④近隣商店街等の活性化につながる。
~以上4点を骨子とした。

 また第11次鳥取市総合計画、中心市街地活性化基本計画、地区計画など関連する計画と整合性を図ることが求められる。

 さらに、旧本庁舎等跡地活用の具体的な方向性は、
○防災機能の整備、緑地の配置により、『震災時の避難地や復旧活動の拠点となる、緑あふれる広場』を中心としたオープンスペースとして活用し、広域から人が集う憩いの場としてにぎわいを創出する。
○整備の詳細、工程、経費・財源等の具体的な内容は、令和4年1月以降、庁内の関係課長等で構成する会議で検討する。
○将来、跡地に新たな活用策を検討することが必要となった場合は、「旧本庁舎等跡地活用に関する専門家委員会」の提言を踏まえて、柔軟に対応する。

【課題等の整理】
〇震災時の避難場所や復旧活動の拠点として、防災・減災機能を備える。

○尚徳町付近の河川氾濫浸水深(1000年に1回の大雨)は約2.8m、浸水継続時間は約18時間という特性から浸水に対する防災機能は満たさないが、地震に対する適用性は有する。

〇跡地面積約8000㎡は、防火帯としての防災機能を有する。

○耐震管路、応急給水施設が敷設済みで、マンホールトイレの設置が可能。

○備蓄倉庫については、全体の備蓄計画等も含めて、検討が必要。

○都市計画決定を行うと、都市公園法第16条に基づき都市計画施設の廃止が困難となるため、都市計画決定は行わない。

○地区計画、景観計画において広場整備は可能であり、広場の利便性向上につながる簡易な施設等の設置も可能。

○イベント開催や憩いの場・人々が集うコミュニティの場としても活用できる空間整備により、にぎわいを創出。

○まちづくりの観点から、次期中心市街地活性化基本計画にも取り入れることが必要。

〇有利な財源の活用を研究する。

○都市計画決定を行うことで、都市公園事業等による補助等有利財源活用の対象となる可能性がある。

○将来的に自由度を持つ選択の方が、財政的に有利になる可能性があるため研究が必要。

〇騒音規制
 周辺に民家等があり、特に病院が隣接するため、夜間の利用やイベント開催時のスピーカーの位置や向きなどに配慮すべき。

○環境基本法第16条第1項では、騒音に係る環境上の条件について、基準が設定されている。同所の基準値は、昼間は65dB以下、夜間は60dB以下。
 また県条例では深夜騒音と拡声機騒音の規制基準を設けており、同所の深夜騒音の規制基準は50dB。

【埋蔵文化財調査】
 施設など建設する場合、規模・場所により埋蔵文化財調査が必要。また埋蔵文化財包蔵地を掘削する場合は文化財調査が必要。同所では平成24年に発掘調査を実施済みだが、事業化に伴い、一部発掘調査が必要となる。発掘調査期間は最低でも半年程度。重要な遺構等が出てきた場合はさらに期間を要する。

【砒素調査】
 広場整備の際、残土処分に関する大きな財政負担は生じないと想定されるが、跡地には自然由来の砒素が含まれる部分がある。
 砒素が残留する残土を跡地外に持ち出す場合は、処分費(約2万7000円/1㎡)が必要だが、広場整備の場合は残土処分量が多くないため、大きな財政負担は生じないと想定している。

【駐車場】
 広場と市民会館の利便性に配慮するとともに、活用の主目的となる広場スペースを可能な限り確保できる規模とする。
 中心市街地には民間の時間貸駐車場が1500台以上あり、また「くる梨」等の公共交通機関の利用、商店街(アーケード街)に立ち寄ってもらえる回遊性を備えるべきだが、市民会館駐車場を確保したい。

【第2庁舎跡地】
 これまで本庁舎・第2庁舎跡地は一体的に検討しており、道路で分断されているが一体的に考える。


(以下は令和3年11月29日の記事)

鳥取市 旧本庁舎跡地利用、11月29日に協議

 鳥取市は旧本庁舎の跡地活用について、第3回目の会議を11月29日午後4時から新本庁舎で開催する。これまでに「防災公園整備」の方針が決まったことから、防災公園に必要な機能などを以下に掲載することにした。

 また鳥取環境大学経営学部の柳教授を委員長とする専門家委員会がまとめた提言も下記に掲載した。



※防災公園に必要な機能と公園イメージなど(参考資料)


 専門家委員会がまとめた提言は以下の通り。

※提言
 市民アンケートの結果等から、鳥取市の防災力向上や防災対策に対する市民の期待は大きい。また令和3年7月~8月の大雨が鳥取市にも影響を与えたように、近年では毎年のように全国各地で自然災害が頻発し、甚大な被害が発生している。いかなる活用を行う際でも、防災・減災機能は取り入れることとする。

【4つに絞り込んだ活用策とその優位性や課題は次のとおり】
「主に「オープンスペース機能」を充実させるための、大震災時の避難地や復旧活動の拠点としての機能を備えた緑地公園」
~既存施設競合、経済性、公共施設経営の観点で優位性が高い。

「主に「憩いの場・コミュニティ機能」を充実させるための、緑地公園に併設した屋内施設(情報発信施設・ワーケーション施設等)」
~集客性・回遊性が見込め、既存施設競合が避けられる可能性がある。

「主に「憩いの場・コミュニティ機能」を充実させるための、市民(学生等)が自由に使える屋内施設(待つ空間・時間を使える空間)」
~拠点性、回遊性が見込め、既存施設競合が避けられる可能性があると考えられるが、公共施設経営に課題を残す。

「主に「教育・学習・芸術・文化機能」を充実させるための、多目的ホール」集客性を高める可能性があるものの、経済性や公共施設経営に課題が残る。
~オープンスペース機能は市民アンケートで回答率67.8%と最も多く、またこれまでの委員会での議論でも最も支持された機能。
 オープンスペースは平常時、例えばイベントが開催できるなど、中心市街地のにぎわい創出や憩いの場・コミュニティの場としての活用も期待できる。
 また将来、屋内施設や多目的ホール等の公共施設用地として活用することが必要になった場合にも、活用方法を変更できる柔軟な状態で維持できる。将来的に汎用性が期待でき、優位性が高い。

結論
○旧本庁舎等跡地は、防災・減災機能を持ち合わせた緑地公園を中心としたオープンスペースとして活用し、将来的には市民のニーズや社会経済情勢等を勘案しながら、屋内施設・多目的ホール等の利用も検討するよう提言する。


附帯意見
 付帯意見は4項目が記載されている。

①今後の検討
 跡地活用にあたり、全庁で課題を共有し庁内で幅広に連携しながら、中心市街地における役割、公共f施設再配置計画、財政状態等、考慮すべき鳥取市の諸課題、諸条件を総合的、客観的に検討・整理されたい。
 併せて、現在、鳥取市で検討されている市民会館等文化施設のあり方等も考慮し、周辺と一体となった活用となるよう検討されたい。

②検討の継続
 アンケートの結果、跡地の活用策の中では、若者を中心に「建物を中心として、一部広場とする」回答が41.3%と最も多く、建物を建設することに対する要望が少なくなかった。
 屋内施設や多目的ホールを求める市民が一定数いることから、引き続き、経済性や公共施設経営等の観点に留意しつつ、副次的あるいは、将来的な活用策として、教育・学習・芸術・文化機能、憩いの場・コミュニティ機能を充実させることを研究されたい。
 また、これまでに市民から提案された多くの活用策についても、市政推進や政策立案の際の参考にされたい。

③合意形成の重要性
 平成30年度に設置された「本庁舎等跡地活用に関する検討委員会」から、「多くの市民から幅広く意見を伺うこと」や「プロセスの途中で適宜、市民や議会へ情報提供を行うこと」が提案されており、本専門家委員会と鳥取市においては、この提案を尊重しながら議論を進めてきた。
 鳥取市として中長期的な観点で、目まぐるしく変化する社会経済情勢や多様化する市民ニーズに的確に呼応することを考えなければならない。
 今後においても、様々な施策を検討する場面で、今回同様に市民から幅広く意見を伺うとともに、市を取り巻く環境や諸条件を含め、市民への情報提供を分かりやすく・積極的に・適時に行う方法・方針を大切にされたい。

④その他重要な視点(民間資金・ノウハウの活用)
 活用策決定後は、その活用策の工程表を作成するなどし、遅滞なく実現できるよう努められたい。また、活用する際は、民間の資金・ノウハウを積極的に取り入れるなど、市民・民間と一緒に持続可能な取り組みを期待する。その際、「鳥取市らしさ」をキーワードとして、鳥取市の魅力が発揮できる、鳥取市ならではの運用方法も検討されたい。

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