県生活環境部住まいまちづくり課は、市街化調整区域内の空家の利活用の推進及び老朽空家の放置を防止するため、「市街化区域と一体的な地域等に係る開発許可等の基準に関する条例」を改正する。
住宅建築等に係る許可基準を緩和するもので、令和3年2月議会に条例改正案を上程。同3年4月1日に改正条例を施行する。
【平成29年7月(前回)の改正内容)】
(ア)分家住宅に居住する者の2親等以内の親族の分家住宅の建設を認める。
(イ)分家住宅の建設を認める区域に、本家住宅の敷地から連たんした区域を加える。
(ウ)分家住宅の建設が認められる者に、就職等に伴い県外から転入する者を加える。
(エ)空家について、県外からの移住(農業者以外は購入する場合に限る)又は県内農業者の移住を目的とした居住を認める。
※注:これでは農業者以外の移住者には条件が厳しい。
【市街化調整区域の空家・住宅に関する課題】
・移住者が空家を住宅として利活用する場合、農業者以外は購入が要件であるためハードルが高く利活用が進まない。賃貸は不可。
・老朽空家を解体して更地にすると再築ができない場合があり、空家のまま放置されてしまう。
・農林漁業者は開発許可不要で住宅が建てられるが、高齢化等で生産規模を一定規模以下に縮小すると、住宅の増改築に開発許可が必要になり、「市街化区域と一体的な区域」以外は増改築ができない。
【条例改正案の概要】
上記の課題を踏まえ、以下のとおり市街化調整区域における開発行為の許可基準を緩和・改正する。
①空家利活用の緩和
(現行)
・居住者は同一市町村に住宅、土地を所有していない県外からの移住者又は県内農業者に限定
・移住者で農業者以外は所有権を有すること(賃貸は不可)
・用途は専用住宅に限定
(改正案)
・移住者、県内農業者の限定を廃止(同一市町村内に住宅、土地を所有していないという条件のみとする)
・農業者に限らず賃貸を認める
・兼用住宅(住宅以外は延べ面積の1/2かつ50㎡以下)とすることも認める
②空家除却後の土地利用の緩和
(現行基準)
・解体後の更地は、新たな開発行為として基準に合致する場合に認める(市街化区域と一体的な区域以外は建築ができない)
(改正案)
・空家対策特措法により指導又は助言がされた空家に限り、解体前の住宅の延べ面積の2倍以内の住宅の新築を認める(既存住宅の改築に係る許可基準と同様)
③元農林漁者の住宅の増改築の緩和
(現行基準)
・新たな開発行為として基準に合致する場合に認める(市街化区域と一体的な区域以外は増改築ができない)
(改正案)
・従前の住宅の延べ面積の2倍以内の住宅の増改築を認める
・兼用住宅への増改築も認める
【関係自治体の見解】
市街化調整区域を有する鳥取市、米子市、境港市、日吉津村と昨年度(2020年度)から協議しており、おおむね合意したが、中核市で許可権限のある鳥取市は県の動向を見ながら市条例の改正を検討する予定。
また開発許可の事務処理権限を移譲し独自条例を持つ米子市は、県と同様の内容で市条例を改正する。
【補足・条例概要】
条例は、都市計画法第34条第11号及び第12号に基づき、市街化を抑制すべき地域として指定している市街化調整区域内で、以下の地域の指定又は開発行為の許可基準を定めている。なお、条例の適用対象は境港市と日吉津村で、中核市である鳥取市と独自条例を持つ米子市は適用対象外となる。
(1)自己用住宅の建築を認める区域として「市街化区域と一体的な地域」を指定(11号関係)
(2)市街化を促進しない開発行為として立地を認める建築物等の基準(12号関係)