令和8年8月21日、県土整備部と(一社)鳥取県建設業協会との意見交換会が、白兎会館「らいちょう」にて開催された。会には県土整備部の吉野睦部長をはじめとする県関係者、鳥取県建設業協会の影井一清会長をはじめとする協会関係者、および県内5地区の建設業協会(東部・八頭・中部・西部・日野)の各会長が出席し、建設業を取り巻く課題について活発な意見交換が行われた。
吉野部長あいさつ:22日22時54分追加
【予算措置の変更に伴う発注計画の見直し】
国土交通省関係の事業予算について、現在の政権下では「補正予算から脱却し、必要なものは当初予算で措置する」という方針が示されています。そのため、これまで今年度の補正予算で措置されていた事業が、来年度の当初予算で措置される可能性が出てきました。
鳥取県としては、これまで補正予算と当初予算を組み合わせて事業を進め、適切な発注タイミングを図ってきましたが、今後はこの発注計画を大きく見直す必要があります。補正・当初のどちらで予算が措置されても柔軟に対応できるよう、発注公告のタイミングや工期設定を検討していきます。
制度の過渡期においては多少の混乱が生じる可能性もありますが、今後の状況が見え次第、建設業協会と協議を重ね、いかにして地域の事業量を確保できるか、最適な発注方法を検討していく方針です。
【建設業の担い手確保と生産性向上に向けて】
さらに、官民共通の大きな課題となっているのが「担い手の確保」です。建設業界全体の効率化や生産性の向上は不可欠であり、これらを進めることが、新しく入職する方々にとって魅力ある産業となるための鍵となります。
現在、官民ともに人材確保に苦労している状況ですが、鳥取県が一体となり、県内外へ向けた積極的なアピールを続けることで、新規入職者の確保に努めていきます。業界の発展と地域インフラの維持に向け、引き続き関係機関と連携して取り組んでまいります。
会長挨拶:22日18時38分追加
本日につきましては、鳥取県との意見交換会の場ということで、鳥取県の方より県土整備部長の吉野様をはじめ、幹部職員の皆様には、お盆明けのお忙しい折、また9月県議会を控えての貴重なお時間をいただきまして、誠にありがとうございます。
また、協会の役員の方々には先ほどの会長会に引き続きの会でございます。よろしくお願いいたします。
皆さま、私から言うのもなんですけれども、ご承知の通り、先月末には熊本で大地震が発生しております。そして、お盆には千葉の方で集中豪雨ということで、自然災害が、まあ、各地で発生しており、甚大な被害が出ているということで、その時々のニュースを見て「地域の皆さんどうしてるんだろうな」とかいう思いもある中、どうしても建設業に携わっている者として、これ、我々の業界の各地区の役員の方々や業者の作業員の方が不眠不休でいろいろなこの時にも活動をやっているんだなということをしみじみ思うばかりでございます。
そのような、いわゆる災害があった時の昼夜を問わずの対応、そして日々のインフラ整備、これを健全な形で取り行おうと思ったら、やはり持続可能な適正な利潤等々、事業の等がないと、なかなか勤まらないんじゃないかと個人的に思っているところでございます。
まあ、強いて言えば今、とにかく人口減少ということで、この近年叫ばれています人手不足、まあ基本的にはもう人口は減少するものだと、今の監督にしても作業員にしても年々少なくなっていくということを想定して、いわゆるそれ言っても今やっている事業を持続可能にやるためには、やはり建設DXの更なる推進とか、ICTのAI、ロボット等の活用、そして労働環境の対応ということで、いわゆる新しい若い力を入れるためにはやはり働き方改革等々も推進していかなければならない。
そして今おられる現在の(現場の)方々の賃金等々、その問題についても昇給等々もやはり他産業に負けないような大幅なアップもやっていかないとなかなか人材が集まってこないんじゃないかというような、色々な問題が山積しているところでございますけれど、これは官民一体となって話をしながら、どうしたらこの業界が先ほど言った災害対応なり、日々のインフラ整備なり、どうしたら続いていくんだろうかというようなことを時に折々に話をしながら進めてまいりたいと思っております。今後とも鳥取県の皆様にはよろしくお願い申し上げます。
会議では、建設業協会側から提出された13の議題について、県側からそれぞれ回答が示された。以下、議題ごとにその内容を紹介する。

【議題1】地域インフラを支える発注量の確保と持続可能な事業環境の構築について
議題
県内建設業が地域雇用の受け皿となり、有事の際の防災活動を担い続けるためには、企業が将来にわたり人やモノへ投資できる環境が必要である。5年~10年先の事業の見込みが立つよう、計画的な社会資本整備の推進と十分な発注量の確保を求める。また、極端な繁忙期・閑散期をなくすための発注平準化の徹底を要望する。
回答
自然災害が局地化・激甚化する中、技術力や組織力を活かした応急復旧、被災した施設の速やかな復旧及び機能改良を通じ、地域の社会経済活動を支える建設産業は、今後もその役割は重要である。県では、防災・減災対策、インフラ老朽化対策など「令和の国土強靱化」を強力かつ計画的に推進していくためにも、事業計画を十分に考慮し、年間事業量の確保に取り組んでいるところであり、引き続き、人件費・物価上昇を勘案したうえで公共事業予算を積極的に国に要望しながら、総枠確保に努める。また、これまで同様、ゼロ県債・ゼロ国債の積極的な活用等により平準化にも努める。
また現行の高市政権は補正予算について否定的な考えてあり、補正予算確保は難しい状況だ。注:この議題についてはあらためて記事を追加掲載する予定。
【議題2】中東情勢に伴う物価高騰への対応について
議題
中東情勢の影響による物価の高騰に対しては、7月1日付県土整備部長通知においてナフサ由来の建設資材の追加経費について設計変更の対象となる旨の運用を導入していただいた。しかしながら、中東情勢の先行きはまだ見通せない状況であるため、ナフサ由来以外の資材についても従来のルールにとらわれず、見積採用による変更協議など、柔軟かつ速やかに対応していただきたい。また、入札時における単価設定と実勢価格が大きく乖離することがよくある。特に概数発注時(時間ズレ)や物価資料に無い材料(特別調査等)で乖離する傾向がある。現行のスライド条項を適用する場合、工事材料の種類が多くなれば煩雑となり、協議においても大変労力を要する。例えば、入札月と実際の購入月(価格決定月)の乖離をなくすような制度運用を考えていただきたい。
回答
中東情勢の影響によりナフサ由来とする建設資材に限っては、特に供給に偏りが出たり、流通が滞ったりする事態が生じている状況であり、国土交通省の特例対応を踏まえ、県でも同様の対応をする通知を行ったものである。通常、工事材料の価格が著しく変動した場合の措置はスライド条項の適用となるので御理解いただきたい。スライド額の算定に当たっては、購入価格などの確認のため必要な範囲で資料の提出等をお願いする。また、スライド条項は入札月と実際の購入月で著しく乖離がある場合等に対応するための制度である。
【議題3】週休2日の取得に要する費用について
議題
週休2日の確保にあたって必要となる費用については、これまで「県土整備部週休2日工事実施要領」に基づき計上していただいた経費を活用して行ってきたところであるが、このたび、費用計上を行わない措置がとられた。一方、同実施要領では依然として現場の実績が確認できる資料の提出が求められている。書類の提出を求める理由についてお伺いしたい。また、そもそも、週休2日の確保は、就業者の高齢化と担い手不足が進行する中で、若手技術者等を確保・育成するため、その対策の一つとして、建設現場の就労環境の改善を図る目的で導入されたものと認識している。現時点では、週休2日はおおむね達成されたかもしれないが、就労環境の改善は未だ途中段階である。今回の試行完了に伴い、今後、必要となる経費の不足によって週休2日の確保ができなくなったり、就労環境の改善が困難になったりする可能性もある。つきましては、休所に伴う適切な工期の設定や現場管理費等の必要経費が実態に見合った形で予定価格に反映するとともに、試行の趣旨・方針を達成できるような措置をお願いしたい。
回答
国において働き方改革実行計画がまとめられ、これに伴う労働基準法の改正で建設業の時間外労働の上限規制が令和6年4月に適用され、計画の推進のため週休2日の確保に必要な費用の計上を行い、あわせて適正な工期による発注も進められてきた。全国的に一定水準の建設業者に浸透していることが確認されたため、国土交通省は費用の計上を終了とされ、県でも同様の扱いとした。なお、国発注工事の100%、県発注工事の95%で週休2日が達成できているが、取組みの定着を図るため、全国の状況の確認を求められており、当面の期間において国と同様に実績の報告に協力をお願いする。
【議題4】調査基準価格の見直しについて
議題
改正建設業法において「労務費の適正な価格転嫁」や「原価割れ契約禁止」が推進される一方で、調査基準価格の比率が、従来と変わらず92%程度に据え置かれている点には強い危機感を感じている。法改正の実効性を高め、地域の担い手を守るためにも、調査基準価格の引き上げをご検討いただきたい。
回答
本県の調査基準価格は、予定価格2億円以上の工事は公契連モデルに即し、県発注工事の多くを占める予定価格2億円以下の工事については県独自の基準としているが、落札率は国交省及び全国平均と同水準となっている。調査基準価格の引上げは、落札率が全国平均であることを踏まえると難しいと考えるが、引き続き国の取組の動向や他県の状況などを注視してまいる。
【議題5】除雪等委託業務の最低制限価格及び除雪単価の見直しについて
# ①除雪等委託業務の最低制限価格の引上げについて
議題
現在、県土整備部が発注する工事の調査基準価格はおおむね92%である。しかし、除雪については委託業務であることから、最低制限価格を3分の2から10分の8の間で定めることとなっており、75%前後となっている。特に、貸与方式ではほとんどが人件費であり、低価格での入札は人件費への「しわ寄せ」を誘発しかねない。ついては、除雪等の委託業務について、最低制限価格を工事と同等に引き上げていただきたい。
回答
除雪業務など道路施設等管理業務の最低制限価格については、鳥取県会計規則に基づき、3分の2から10分の8の範囲としていたが、令和8年4月1日の会計規則の一部改正により、労務費等の適切な価格転嫁を図ることを目的に、最低制限価格の上限が撤廃された。本改正を踏まえ、道路施設等管理業務に係る最低制限価格の引上げを検討中である。
②除雪単価の積算方法の改善について
議題
鳥取県発注の除雪契約は、当初は想定の運転日当たり運転時間で算出した除雪単価で契約し、実績の運転日当たり運転時間で算出した単価に変更契約することとなっている。しかし、この方法では、精算変更時に単価が減額になるということも発生しており疑義を感じている。県民の生活安定のため、頑張って長時間労働をして除雪したにもかかわらず、単価を減額されるという誤解を招きやすい方法であると思う。つきましては、国土交通省においては「標準の運転日当たり運転時間で算出した単価を用い、変更しない方式」となっていることなども踏まえ、鳥取県におかれましても、除雪単価の積算方法について国土交通省と同様にしていただきたい。
回答
各所局の実態を調査したところ一部積算の考え方が統一されていないことがあった。ついては、国土交通省と同様の積算方法とするよう各所局へ周知する。
【議題6】熱中症対策にかかる取組への支援について
議題
令和7年6月に労働安全衛生規則が改正され、事業者に熱中症対策に対する罰則付き規定が義務化された。それには、現場環境を服装から設備までしっかり対策を取ることはもちろんですが、やはり、一番は適時に適切に休息をとることが必要であり、厚生労働省の「職場における熱中症防止のためのガイドライン」にもWBGT基準値の超過温度ごとに休憩する時間が具体的に挙げられている。また、国において「建設工事における猛暑対策サポートパッケージ」がまとめられ、受注者が施工の時期、時間や方法を柔軟に選択できるよう、工期の設定、新技術の導入や熱中症対策に係る費用等について支援する取組が令和8年度から導入された。
この中で、現場の設備に対する熱中症対策費用については積上げ計上とし、上限を率計上分の100%まで引き上げるなど現場環境改善費の見直しが行われたことに感謝申し上げる。一方、猛暑時間の施工回避の取組に関しては、多業種が係わる上に施工場所の周辺環境にも左右されるため、容易にはできない。また、例えばコンクリート打設が早朝・夜間に連続施工となる場合には、交代要員や早朝夜間の賃金割増しなども必要となる。
さらに、休憩時間を確保することによって1日の実作業時間が減ることとなる。事業者は安全配慮義務の観点から、休息をしっかりとらせることは受注者としての責務であると認識している。例えばWBGT値に応じた作業効率の補正係数による現場管理費、現場環境改善費の適切な計上のほか、現場の作業実態に応じた歩掛の補正係数の適用や工期延期など、受注者が安心して熱中症対策を実施できるよう、柔軟な対応をお願いしたい。
回答
真夏日日数に応じた現場管理費補正や現場環境改善費の計上については引き続き適切な運用を行っていく。国において「建設業における猛暑サポートパッケージ」の取組みが示されたが、工期的に余裕をもって施工者の自主性に配慮しながらも、ご指摘のとおり例えば猛暑時間の施工を回避する場合において、施工時間は限定され標準的な日当たり施工量が確保できない、あるいは労務費補正等の取扱い等の課題があると思料される。現場の作業実態に応じた歩掛の補正係数の適用や工期延期については、国土交通省の動向を踏まえ、対応の検討を行う。
【議題7】県道維持工事の提出書類について
①道路維持管理システムと提出書類の重複について
議題
昨今、県道における修繕箇所の指示及び報告等のやり取りを、道路維持管理システムで行っている。しかし、道路維持管理システムの運用と完成書類(従来から作成していた書類)の両方をしなくてはならないというのが現状であり、かえって手間が増え技術者の負担が増えているように思う。道路維持管理システムでやり取り(指示・報告)を行ったものについてはシステム内で確認できるので、完成書類としてはまとめなくてもよい等の書類の簡素化を検討していただきたい。
回答
道路維持管理システムについては、貴協会の要望等も伺いながら、受発注者双方の負担が軽減されるものとなるよう改修することを検討しているので、改善点の報告等の協力をお願いする。
②県道維持工事における書類の重複について
議題
県道維持工事において、日々の作業を日報等の定められた様式に取りまとめているが、重複しているものがあると思う。技術者の負担軽減のためにも、いずれかの書類を廃止していただきたい。
例)様式2「道路維持工事報告書(作業日報)」と様式3-2「道路維持工事作業日報(出来形月報)」は、内容的にほぼ同じであり、報告時期も同じ。様式2に取りまとめる内容については、全て様式3-2にて確認できる。また、他にも重複する書類、不必要と思われる作業・書類等があったときに、「決められていますので必要です。」と回答するのではなく、業務改善の意識をもって課内や上司と協議を行うようお願いしたい。
回答
道路維持管理システムへ入力されたデータにより代用できるものは作成不要とするなど、必要な書類の精査を行うよう所局へ周知する。
【議題8】設計単価と実勢価格の乖離について
①特別調査価格と調達可能な実勢価格との乖離について
議題
特殊材料や特注品等については、設計時に高額となることから、特別調査(建設物価調査会等)を実施し、その調査価格をもって設計計上されている。しかしながら、限定された流通経路を有する止水ゲート用止水ゴム等の材料について、特別調査で示された価格と実際に受注者が商社を通じて調達可能な実勢価格との間に大きな乖離が生じる事例があった。
特別調査は、積算の公平性・透明性を確保する上で重要な手法と考えるが、その調査価格が実際の流通段階および受注者が契約可能な取引主体を経た価格であるかについては、十分に検証されていないケースがあるものと考えられる。つきましては、設計価格と施工実態との乖離を未然に防ぎ、契約後の大幅な設計変更や工事の停滞を抑制するため、特別調査を実施した後にその調査価格をもって実際に商社等から材料を調達することが可能であるか、またその価格により施工金額として工事が成立し得るかについて、再度確認・検証する仕組みの導入をご検討いただきたい。
回答
特別調査は、一定量以上の数量で価格が高額となる資材を対象に、より一層流通状況を反映し、妥当性を確保するために実施している。また、限定的な流通ルートでなくては入手困難となるような特別な単価設定は行っておらず、一般の市場流通状況を反映されたものとなっている。
②ダム浚渫工事での石灰の価格について
議題
他部局の発注工事ではあるが、ダム浚渫土の固化材の設計単価について、地区単価のズレや運搬費が考慮されていないことなどにより、実勢価格とはかけ離れた事例があった。設計単価と実勢単価が大きくかけ離れている場合は、入札前の質問書を提出していなくても変更協議に応じていただくようにしていただきたい。あわせて、指定の物価資料、参考資料等に当該地区単価の記載のない資材については、見積単価を予算価格算出に反映していただきたい。県土整備部発注の工事にあっても、上記の対応をお願いしたい。
回答
県土整備部の単価歩掛設定要領(単価設定ルール)では、物価資料から資材単価を引用するときの優先順位は、①「鳥取地区」、②「中国地方」、③「全国」の順番で採用し、①~③の単価設定がない場合は見積もり対応することとしている。安易に近隣県価格を採用することを禁止している。入札前の質問がなければ、入札での工事実施が可能と判断され、変更対応は困難となるため、設計単価に疑義がある場合は、お手数ですが質問書で確認するようお願いする。
【議題9】帽子取事業所の10tダンプトラック1台当たり処分量について
議題
帽子取事業所等の公共残土処分場へ残土処分する際に、処分場が指定している1台当たりの土量と実際にダンプトラックに積込み可能な土量(過積載とならない土量)が違うため、搬出量と処分量の数字を合わせる事が困難である。その為、ダンプトラックの1台当たりの土量を実際に積込み可能な土量となるよう変更をお願いしたい。
回答
例えば鳥取県建設技術センターが運営する処分場の場合、10t級ダンプトラックの標準積載量は9.5tとして、土砂であれば5.2m³/台として換算し、受入れ費が徴収されている。ただし、近年の10t級ダンプトラックの最大積載量は各種装備品の重量増に伴い、減少傾向にあることは承知している。状況は建設技術センターに伝えている。
【議題10】小規模工事を考慮した独自歩掛の設定について
議題
県や市町村工事の発注にあたっては、直轄工事の標準歩掛を準用して積算しているが、工事規模などの施工条件が直轄工事と異なるため、小規模工事や地域特有の事情等を反映できていないとの指摘を受け、国におかれては独自歩掛を設定する自治体の調査を行い、令和8年3月に取組結果を好事例として公表された。他県では、コンクリートブロック積工や大型土のうなど標準歩掛の適用が実態に合わない小規模工事等について、施工実態調査を行い独自歩掛を設定するなど、現場条件を反映した好事例もあることから、本県においても同様の取組を行い、適切な予定価格を設定していただきたい。
回答
土木工事標準積算基準(以下、「積算基準」という。)は各工種の規模や条件に見合った歩掛が設定されており、直轄工事・県工事の規模要件によらず適用可能なものである。ただし、現場条件によっては積算基準の条件に合わないものがあるが、その場合は見積もりにより予定価格を定めることとしている。
【議題11】工事評定について
議題
工事成績評定において、品質、出来ばえについては工種ごとに適用する運用表が定めてあるが、「支承取替工」は運用表に該当する項目がないことから、工事検査課に確認してもらったところ、「各種マニュアル等から別途運用表を作成し、それをもとに検査する」とのことであった。しかしながら、その運用表の内容について、工事完成間際に知らされたため、一連の書類を準備・整理する時間がなく、非常に大きな労力を要した。工事成績評定の様式一覧に記載のない工種については、何をもって評定されるのかを契約後速やかに示していただきたい。また、独自の運用表があれば公表していただきたい。
回答
工事成績評定の様式一覧に記載のない工種については、様式土3-5「3. 出来形及び出来ばえ Ⅱ品質(検査員評定)及びⅢ出来ばえ(検査員評定)」の評価項目を、施工内容に応じて設定している。評価項目の設定に当たっては、各種マニュアルや過去の類似施工箇所における評定結果を参考としている。これらの工種に係る評価項目について、契約後速やかに受注者へ提示してほしいとのご要望であるが、施工中に把握される現場特性等を踏まえて評価項目を設定する場合もあるため、契約後速やかに評価項目を提示することは困難である。また、施工管理資料は、各種仕様書等の設計図書に基づいて作成されるべきものであり、評価項目の設定によって作成すべき資料が新たに増えるものではないと考えている。
【議題12】専任特例1号の運用について
議題
建設業法改正(令和6年12月13日施行)に伴い、「専任特例1号(遠隔施工管理等を活用した監理技術者・主任技術者の兼務緩和)」が新設されたが、これまで発注された工事の仕様書を見る限り、「専任特例2号(従来の専任特例)」についての記載はあっても、新設された「専任特例1号」についての記載はないと思われる。ついては、この「専任特例1号」の運用についてご教示いただきたい。
1. 既に運用されている場合、その実績及び適用基準(工事金額、工事内容、条件等)
2. 受注者側が活用したい場合、協議の有無及び必要書類の内容
3. 運用されていない場合、運用していない理由及び、今後の運用開始時期等
回答
専任特例1号は、専任が必要な請負金額4,500万円以上1億円未満(建築一式は9,000万円以上2億円未満)の工事を対象とした情報通信機器の活用による兼任制度であるが、どのような情報通信技術により施工体制や現場状況の確認を行うのかなど技術的な検討が必要であること、また、工事成績点の高い技術者へ工事が集中する恐れがあるなど、検討すべき課題が多いため導入しておりません。貴協会の意見も伺いながら慎重に検討したいと思います。
【議題13】契約後の金入り設計書の公表について
議題
契約完了後の金入り設計書の公表時期が、発注事務所ごとにばらつきがあり、中には公表されないものもある。「予定価格に係る積算内訳の公表に関する事務取扱要領」第4に記載されているとおり、契約締結後は速やかに公表していただきたい。
回答
「予定価格に係る積算内訳の公表に関する事務取扱要領」第4のとおり、契約締結後は、速やかに公表を徹底するよう部内及び各発注機関に通知した。