県土整備部が発注した道路維持工事をめぐり、県に不当利得の返還請求権の行使を求める住民訴訟が提起されたことが分かった。原告はS氏で、令和8年7月2日に鳥取地方裁判所に訴状を提出し、県は同月24日付でこれを受領した。被告は平井伸治鳥取県知事。
訴状によると、原告は道路維持工事の受注者に対し、金490万5948円及びこれに対する令和7年4月26日から支払済みまで年3分の割合による金員の支払いを請求するよう県に求めている。
原告側は、施工の事実を裏付ける客観的資料や県の説明が一貫しておらず、延長5,240メートルに及ぶ側溝清掃工事について正式な書面指示がなく口頭指示のみで施工されたとする説明は不自然だと主張。未施工部分に対応する工事代金の支払いは違法であり、県は不当利得の返還または損害賠償を請求すべきところ、その行使を怠っていると訴えた。
一方、原告は令和8年3月に住民監査請求を行っていたが、6月に棄却されていた。同監査では、側溝清掃の施工延長5,240メートルが実際に全区間にわたり施工されていたか否かを現時点で確認することは事実上不可能であるとして、架空請求であるとする請求人の主張は認められないとの結果が出されている。
県はこうした経緯を踏まえ、受注者が架空請求を行ったとする原告の主張は是認できないとして、訴えの棄却を求めて争う方針を示している。第1回口頭弁論期日は8月24日午前11時から、鳥取地方裁判所32号法廷で開かれる予定。