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鳥取県土 令和8年度事業展望~青谷地区浸水対策(勝部川、日置川、露谷川)

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鳥取県土整備事務所が令和8年度に実施する土木事業のうち、青谷地区浸水対策(勝部川・日置川・露谷川)の現状をまとめた。

鳥取県・鳥取市が連携する青谷地区の浸水対策

 青谷地区では令和3年7月の豪雨被害を踏まえ、県と市が協力して緊急対策や抜本的な河川整備を進めている。

1. 整備の現状と進捗状況

 青谷地区の治水安全度向上に向け、日置川と露谷川を中心に段階的な河川改修工事が実施されている。

【日置川(JR山陰本線〜日置川橋 区間)】

〇目標:5年確率規模相当(平成16年台風)での床上浸水解消を目標とした築堤整備は令和8年度予算で完了する見込み。

①左岸(JR〜山陰道):令和3年度に矢板護岸工事に着手し、令和6年度に整備が完了した。

②右岸:令和6年度に矢板護岸工事に着手しており、令和8年度の完成を目指して施工。

【露谷川(北鼻橋〜漆ヶ坪橋を含む全区間)】

 左右岸400mの区間で築堤・護岸工事や河床掘削などが行われ、令和5年度(2023年5月)にすべての整備が完了済み、

2. 勝部川河口の「堆積砂問題」と検討結果

 青谷地区浸水対策の最大のボトルネックとなっているのが、勝部川河口の砂州(堆積砂)による流下断面不足。県は様々な抜本策をシミュレーション・検討してきたが、地形的・環境的な要因から極めて困難な状況に直面している。

①遊水池整備の検討(令和6年度)
 上流側での遊水池等の整備による河川水位の低下を検討したものの、河口砂州による閉塞(河口閉塞)を解消しない限り、十分な治水効果(大幅な水位低下)は見込めないという結論に至った。

②河口砂州掘削の検討(令和7年度)
 河口砂州を掘削した場合の維持管理について検証した結果、掘削後わずか4〜6年で再堆積して現況と同じ状態に戻ることが判明した。継続的に莫大な維持管理費を要するため、掘削による河口維持は現実的ではない。

③両岸突堤整備案
 再堆積の抑制に最も有効なのは、河口部両岸に突堤(75m〜150m)を整備する案だが、改修費用が非常に高額なこと、さらに周辺の海岸侵食の助長や漁場・鳴り砂への影響が大きいことから、実現性は極めて低い。

3. 今後の対応方針と総合治水

 一足飛びの被害解消は困難だが、県・市はそれぞれの役割から現実的かつ実効性の高い「総合治水対策」を模索している。

【効率的な内水対策の検討】
 河口改修単体での解決が難しいため、これまでに実施した河川改修効果や鳥取市側の内水対策を踏まえ、現在の3河川の正確な治水安全度を把握した上で、効率的な対策、たとえば確率規模1/10の雨に対する床上浸水解消などを検討する。

その他、鳥取市によるアプローチ
 鳥取市は日置川の内水軽減を目的とし、「勝部川から取水して日置川に排水している農業用水路系統の見直し等」の検討を進めている。

サンドリサイクルの継続と漁協調整
 青谷漁港海岸周辺は、過去の導流堤や防波堤の設置・延伸により土砂の連続性が遮断され、年々汀線(海岸線)が後退している。海岸侵食の防止と少しでも河川水位を下げるため当面の措置として、河口部で掘削した砂を流砂系内区域(井手ヶ浜や青谷海岸など)へ搬送して戻す「サンドリサイクル」について、漁業関係者等との調整を進めながら継続的に実施する予定だ。

4. 樋門(ひもん)管理体制の強化

 既設・新設・改築された樋門の施設管理について、県と市は以下の方針で協議を進めている。

①管理の区分:県が管理対象となる施設に必要な修繕等を行った上で、実際の操作については市へ委託する方向で合意。
 今後の課題として、出水時に適切な対応ができるよう、引き続き操作者等の調整・確保を市に依頼しており、地元住民への説明に際しては県も同行するなどのサポートを行う。

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