鳥取市検査契約課は1月29日、入札等審査委員会を開催し、令和7・8年度入札参加資格及び格付方針について審議した。
【①令和7・8年度入札参加資格及び格付における方針~現状維持】
鳥取市では2年に一度、建設工事と測量等業務の入札参加資格申請の受付を行っており、建設工事については一部の工種で事業者の経営力と技術力を数値化することにより、事業者の格付を実施している。
格付を実施するにあたっては、例年、工事担当課長会、鳥取市入札制度検討会(担当部長による合議体)での協議と、入札等審査委員会での審議を経て方針を決定している。
今回、令和7・8年度の入札参加資格審査を行うにあたり庁内で協議したところ、現在運用している令和5・6年度の格付方針から改正は行わず、同様に運用することとした。なお、この方針は全体として、鳥取県の格付方針に沿った形で作成している。
【②測量等業務の最低制限価格について】
1:現在の状況
測量等業務については、国は低入札価格調査制度を採用しているが、鳥取市では最低制限価格制度を適用している。ただし、国の低入札価格調査制度における調査基準価格と同じ水準になるように最低制限価格を定めている。
国はこの調査基準価格の設定水準を、令和6年3月に見直ししており、令和6年4月以降に公告する案件に適用している。
2:県内自治体の状況
県内自治体の状況をみると、鳥取県は未対応ながら、令和7年度当初から適用を予定している。
また、米子市は令和6年6月1日以降に公告又は指名の通知を行うものから適用。倉吉市は令和6年10月1日以降に公告又は指名の通知を行うものから適用。境港市は未対応だが令和7年度当初から適用予定。
3:鳥取市の方針案
令和7年度に入札を行うものから適用する方針で、年度当初から適用する。施行前に一か月程度の周知期間を設ける。
4 その他
鳥取市では、従来から国の基準に合わせて基準の改正を行ってきたため、今回も同様に取り扱うこととする。ただし、設定範囲の上限及び下限については設定していない。
測量等業務の入札の落札率は比較的高い傾向にあるため、最低制限価格を引き上げることによる影響(失格者の増加等)はほとんどないと考えるが、極端な安価で入札が行われることもあるため、ダンピング受注の抑制には一定の効果が期待できる
【③ 総合評価入札の運用について】
1 概要
総合評価入札=価格以外の項目でも評価を行い、最も総合得点の高い者が落札する入札制度。
鳥取市では、建築一式工事のうち予定価格が6000万円以上5億円未満のものを総合評価入札の対象としている。
大規模かつ技術的難度の高い工事は複数の業者で構成する共同企業体(JV)で施工することとしているが、JVについては代表となる企業のデータを評価に用いている。
2 現在の状況
対象工事のうち予定価格2億円以上5億円未満を「I型」、6000万円以上2億円未満を「Ⅱ型」に分類しており、I型は施工能力等による評価を行い、Ⅱ型は同種工事の施工実績と当該年度の受注額に基づく簡易な評価を行う形とすることで幅広く受注機会を確保している。
総合評価入札では、通常の指名選定を行わないが、入札を行う年度の受注額(債務負担行為の年割額も含まれる)により評価点を減点することで、重複受注の発生を防いでいる。
ただし、JVで施工する案件では、代表者以外の構成員が受注済みであっても代表者の受注額が0であれば受注額による減点はない。
3 業界からの意見・要望
これについて、業界から次のような意見・要望があった。
1:予定価格が5億円以上の建築工事についても総合評価入札の対象とされたい。
2:JVの構成員についても受注額の評価対象とされたい。
3:現状、JVは2者又は3者で結成することとなっているが、大規模な工事においては、3者JVで参加することを必須とされたい。
4 方針案
これを受け検査契約課は、
1:予定価格が5億円以上の建築工事についても総合評価入札の対象とした。
現在、5億円以上の工事は公募型指名競争入札又は一般競争入札の対象として実施しているが、総合評価方式を適用する上限の金額を撤廃し、原則として総合評価入札で実施することとした。
ただし、I型・Ⅱ型の制度を適用する境界(2億円)は変更しない。
2:JVの構成員についても受注額の評価対象とする。
JVの構成員全員の受注額の平均をそのJVの受注額として扱う。
たとえば、A社(受注額1億円)とB社(受注額0円)がJVを組む場合、現行制度では、
・A社が代表企業、B社が構成員となるJV:受注額1億円として扱う。
・B社が代表企業、A社が構成員となるJVi受注額0円として扱う。
~と設定していたが、新制度では、どちらの場合もJVの受注額は5000万円として扱う。
3:8億円以上の大規模な工事においては、3者JV固定とする。
現行の鳥取市特定建設工事共同企業体運用基準には、JVの構成員数は「2又は3社とする。」とあるため、これに従っている。
JVを3者固定とすることは、多くの業者が工事に関わる機会を確保できることから地元業者の保護・育成といった点で一定の効果があると考えられるため、基準を設定し運用基準を改正する。
5 実施時期
上記の方針案1については、令和7年度から実施する。
2については、受注額による減点が業者の受注計画に影響があるため、令和7年度の当初に周知したうえで、令和8年度からの導入とする。(今年度に実施した入札で、年割額が令和7年度まで設定されているものがあるため。)
3については、近年中に年度当初から実施する。