鳥取県は、急速に進行する人口減少課題を県民および各分野のリーダーと共有し、将来にわたって持続可能な地域社会を構築するための「鳥取県人口・地域未来戦略県民会議」を発足させ、令和8年7月14日に第1回会議を開催した。
出席者は県内の若者・女性、産業・学術・金融・労働・言論・行政等の代表者40名で、担当は鳥取県政策企画課。
開催の経緯と目的をみると、国が地方へ大規模な投資を呼び込み、「強い地域経済」と「安全に生活できる社会」の構築をめざす中、鳥取県においても国と地方が両輪となり、従来とは異なる大胆な発想での取組を進める必要性を取り上げ、本会議では、人口減少をめぐる課題を官民で共有し、実効性のある人口戦略や地域未来戦略の方向性を議論・集約することを目的とした。
主な意見・提案の要旨
(1) とっとり地域産業成長プラン~地域経済中小企業支援と連携し、地域経済の主役である中小企業の成長に向け、人材確保、事業承継、DX・GXへの対応など総合的な支援が不可欠と認識。中山間地域では中間支援組織が入り、仕事づくり・担い手確保・まちづくりを組み合わせることが求められる。
成長プランの深掘りとして、国へ第1弾として事前提出した「フードマニュファクチャリング(水産)×観光分野」などにおいて、生産・加工・流通に賑わいを加えたトータルな成長戦略を練るべき~という提言があった。
(2) 女性活躍・暮らし・移住定住~地域役員への女性登用促進や、県外進学後の帰還(Uターン)を促すため、アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)の解消に向けた環境づくりが必要。
地域インフラの強み発信というテーマでは、県内2空港、黒字の第3セクター鉄道、全国トップクラスの無料高規格道路など、都市部に対する交通・生活面での優位性を全国へアピールすべき。また、「鳥取は安心・楽しい」と思えるサポートや情報発信が重要。
(3) 若者・教育・雇用・文化体験・教育機会の創出というテーマでは、幼少期からの芸術文化・スポーツ体験の充実や、高校教育段階からの最新技術触れ合い(リスキリング・生産性向上)が地元産業の魅力向上につながる。
また働きやすい環境整備では、若者の県外流出を防ぐため、企業と学生の交流機会創出に加え、安定的・継続的な賃上げと働きやすい職場環境の整備が必要とした。
推進体制と今後の展開
県では、全庁挙げて部局横断的に取組を強力に推進するため、「鳥取県人口・地域未来戦略合同本部」(本部長:政策統轄監)を7月2日に設置した。今後は人口動向の分析を進めるとともに、今回開催された県民会議やワーキンググループ(移住定住少子化等WG、地域未来戦略等WG)、関係各所からの聞き取り結果を取りまとめ、「本県の人口戦略・地域未来戦略」の策定および「令和9年度予算」等へ反映させていく方針。