法令・基準など

県土整備部 盛土等安全確保に基準・条例化 残土処分場や宅地開発、風力発電など対象

投稿日:2021年09月24日 12:30 更新日:

 鳥取県生活環境部住まいまちづくり課と県土整備部技術企画課は、9月9日に開催した「第2回盛土等安全確保アドバイザー会議」の開催結果と今後の方針や課題などを明らかにした。

 盛土、切土などの施工や斜面地に工作物を設置する際の条例制定に向けて開催したもので、条例による規制内容、技術基準等について検討を重ねている段階だ。

 今後の予定だが、9月下旬までに第3回アドバイザー会議を開催し、10月7日に条例骨子案を県議会に報告。10月以降パブリックコメントを開催し、条例案をまとめる。令和4年6月(出水期)に条例を施行する。

【条例検討案】

(1)盛土等及び工作物設置の許可制度
 盛土等の施工及び斜面地における工作物の設置を行う場合に遵守すべき技術基準を定め、一定規模以上の行為を行う場合は、知事の許可を必要とする。

①許可の対象とする行為

盛土等の施工 面積2000㎡以上、かつ高さ1m以上の盛土等(残土処分場、宅地開発等が該当する)
工作物の設置 斜面地に設置する面積300㎡以上、又は高さ15m以上の工作物(太陽光・風力発電施設等が該当する)
※斜面地:傾斜度15度を超え、かつ高さ5mを超える斜面を含む土地。
傾斜度30度を超える斜面地は、工作物の設置を禁止する

②技術基準
 盛土等及び工作物の設置について、斜面の安全に係る技術基準を設定し、許可において審査する。
※技術基準に定める項目:法面の勾配、小段の間隔・幅、法面の保護、排水施設の構造等

③近隣関係者への事前説明
 盛土等及び工作物の設置に係る事業計画について、近隣関係者への事前説明を義務付ける。
※近隣関係者は事業区域及び隣接する土地の所有者、地元自治会等

④中間検査、完了検査の実施
・中間検査:完了検査で目視確認できない地盤の状態、工作物の基礎等の施工状況を確認する。
・完了検査:技術基準への適合を検査し、斜面の安全性を確認する。(合格するまで使用を制限)

⑤定期報告
・施工中:6月毎に施工状況、斜面の安全に係る点検結果の報告を求める。
・完了後:盛土等は完了後10年、工作物は撤去完了まで、毎年点検結果の報告を求める。

⑥保証金の預託
・一定の工事を対象に斜面の崩落、工作物の放置など不測の事態に備える保証金の預託を求める。
※保証金の対象は検討中だが、民間工事の残土処分場、工作物(太陽光・風力発電施設等)が対象。
 また保証金の額は事業費の5%又は事業区域の面積1ha当り200万円のいずれか高い額とする。

(2)建設発生土搬出の許可
 500m3以上の建設発生土を場外に搬出する場合は知事の許可を必要とする。また他県から搬入された発生土は、盛土等の許可制度において管理する。

(3)監視体制、違反行為に対する措置
 必要に応じて事業者に報告・資料提出を求め、立入調査を行う。土砂の不法投棄、無許可による工事等を監視するため巡視員によるパトロールを行い、違反者に対して指導、勧告、公表、命令などの措置及び罰則を規定する。

【会議出席者】

座長・柑見吉晴、中村公一、小野祐輔、酒井哲弥(注:座長以外はWEB参加)。

※参考・第1回会議のアドバイザーの意見と、それに対する方針

アドバイザーの主な意見 対応方針
①盛土の安全基準は、盛土の地盤や土質を考慮した検討が必要 地質ごとに技術基準は定めないが、条件の悪い地質を念頭に基準を検討する。(地すべり地など特殊なものは、別途、技術基準を設定)
②許可手続きについて、県による設計審査、施工及び維持管理状況の点検などの「仕組みづくり」が必要 着工前に設計内容を審査し、中間検査、完了検査で施工状況を確認するとともに、事業者に維持管理の状況について定期報告を義務付ける。
③建設発生土について、県外から県内への持ち込みや、県内から県外への持ち出しについても検討が必要 建設発生土の県内搬入は盛土等の許可、県外搬出は建設発生土搬出の許可により規制する。土砂の不法投棄を監視するパトロール体制を検討する。

※参考・第2回会議の主な意見
①盛土等及び斜面地の工作物の規制対象規模について、抜道ができないように手立てを考えておく必要がある。
②盛土等の定期報告の期間について、完成後になんらかの不備があった場合は報告期間を延伸することも必要ではないか。
③軟弱地盤や谷埋め盛土などの地山の条件が悪いところは、盛土の高さによらず注意が必要だ。

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