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鳥取市 仁風閣保存修理工事・4.5億、入札は令和6年4月以降に

投稿日:2023年12月16日 11:59 更新日:

 国指定重要文化財仁風閣=鳥取市東町=の保存修理工事(令和の大改修)のスケジュールについて調べた。令和5年12月現在、改修実施設計業務と耐震補強設計が進行中で、令和6年3月末完図予定。令和6年4月頃に入札し施工業者を決定する。
 総事業費は5億5700万円、内訳は本工事費4億4600万円、設計監理など1億1100万円。改修期間は令和9年度末(令和10年3月末)まで。

【経過】
 改修工事について本格的な協議が始まったのは今から6年前の2017年頃。文化庁との協議もスタートし、「保存活用計画」の策定に向けた事前調査が進められたが、昭和40年代に実施した「昭和の修理」の記録が曖昧なものが多く、作業は困難を極めた。

 その後、文化庁担当官を毎年のように招待し、仁風閣の危機的な状況を説明。当初は「保存活用計画が無ければ国は補助しない」と厳しい条件だったが、令和3年頃には「活用計画が策定できなくても、耐震計画を作成すれば、施設全体の改修も認める」という結論に至った。

【改修準備】
 令和4年6月に公益財団法人文化財建造物保存技術協会(東京都)と随意契約を締結し、改修に係る現状調査と基本設計業務に取り掛かった。契約額は約2500万円。この業務は単市事業。

 令和5年4月1日には実施設計と耐震診断業務を同協会と1400万円で契約。納期は令和6年3月31日までとしており、順調にいけば4月中に本体工事の入札を執行する。今回は文化庁の要請により「入札により落札者を決定する」方針のようだが、過去の施工実績などが条件になれば、県外ゼネコンが有力だろう。公募型となるかは未確認。

【一般公開】
 なお、令和6年秋ごろには高さ3メートルの足場が完成する予定で、安全面に問題が無ければ修復作業を一般公開する。


※以下は令和5年12月13日の記事

鳥取市 令和の大修理・仁風閣修理事業は総額5.5億円、令和10年3月末完成

 鳥取市文化財課は令和5年12月12日、仁風閣修理事業のスケジュールなど概要を明らかにした。

【経緯】

 仁風閣は今から116年前に元鳥取藩主池田家別邸として建築され、当時の皇太子(のちの大正天皇)が鳥取行啓された際に宿舎として利用された。

 1973(昭和48年)年に国の重要文化財に指定され、1974~76年(昭和49~51年)に「昭和の修理」が行われたが、ふたたび建物の老朽化が加速したことから、本格的な文化財保存修理工事のため、今年(令和5年)12月下旬より約5年間、長期体館するもの。

【修理概要】

 工事期間は令和9年度末までとしており、修理費用は総額:5億5700万円。内訳は本工事費4億4600万円、設計監理ほか1億1100万円。令和10年度中のオープンをめざす。

【休館中の対応】

 宝隆院庭園と宝扇庵については引き続き利用可能とし、令和5年6月補正予算で347万円を計上した「仮設ガイダンス施設(仮)」で管理運営する。この仮設施設では、仁風閣修理工事の情報発信や鳥取城跡のガイダンスを実施する。

【休館直前イベント】

 長期休館を前に、「御座所・特別見学ウイーク」を実施し、当時の皇太子の居室として使われた御座所の格式の違いを体感するほか、鳥取を代表する重要文化財を保存していく意義を伝える。
 仁風閣の開館以来入室することができなかつた2階「御座所」を期間限定で特別開放することにより、当時の家具類、暖炉飾り、カーテンボックス、シャンデリアなど貴重な調度品をはじめ、御座所へ入室する事で御寝室の暖炉飾りや鏡枠も見学できる。

 特別見学は令和5年12月22日(金)~ 28日(木)まで7日間(体館日なし) 。午前9時~午後5時まで。期間中は入館無料。


※以下は令和3年9月22日の記事

鳥取市 重要文化財仁風閣大規模改修・耐震化 修理は令和6年から

 鳥取市教育委員会文化財課は21日、漏水や外壁劣化など劣化が進行する重要文化財仁風閣の今後の保存整備事業の概要・事業スケジュールなど明らかにした。令和4年度から耐震診断や実施設計を行い、同6年度から修理・耐震工事に取り組む。完成予定は令和10年度。

【現状】
 これまでにも同課の佐々木補佐らが説明しているが、屋根雨漏り、外壁塗装の劣化、内装や建具の全体的な劣化が進行。根本的な修繕工事が必要と判断した。

 特に二階テラスの窓枠の落下、内部漆喰の剥落など緊急を要する破損も生じており、近年は年に数回、文化庁へ毀損届の提出が必要な比較的大きな規模の損傷も発生している。

【今後の対応】
①令和3年度は、破損度調査の結果を受け専門家による委員会で修理方針を検討するほか、令和4年度以降の修復事業の進め方など検討する。

②大規模修繕までの間、公開活用・維持管理のために必要な修繕を鳥取市が行う。

③国・県に修理事業の補助を要望し、文化財主任技術者の確保も含め調整を進める。

④工程

年度 概要
令和2年度 修理計画策定・文化庁協議
令和3年度 文化庁協議・補助事業申請準備
令和4~5年度 調査工事・耐震診断・実施設計
令和5年度 現・指定管理者の最終年度。展示物等の搬出・撤去
令和6~9年度 修理工事・耐震工事・全館休館
令和8年度 展示計画・美術工芸品修理に着手
令和9年度 指定管理者の選定・正門修理等外構整備
令和10年度 建造物修理完成・正門修理等外構整備の完了
展示物の搬入、展示・住器など搬入。リニューアルオープン

【参考】
 仁風閣は、皇太子行啓の宿泊所として旧藩主池田家が建築し、明治40年に竣工した。以後、公会堂や結婚式場、科学博物館として利用され、広く市民に親しまれている。
 昭和48年6月に国の重要文化財に指定されたことを機に、昭和49年10月から昭和51年9月まで24ヶ月の工期をかけて半解体修理を実施し、建築当初の姿に復原した。
 その後も、外壁塗装や内装張替え工事など大小様々な維持管理を行いつつ、公開活用を進めている。

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