鳥取県原子力安全対策課は7月1日、原子力規制庁が中国電力に貸し出していた非公開の重要書類を誤って廃棄した事案について、その経過等を明らかにした。
先月(6月23日)に開催された原子力規制委員会の定例会合で「原子力規制庁が貸し出していた特定重大事故等対処施設に関する非公開の審査ガイドを、中国電力が平成27年に廃棄していた」と今頃になって報告。この日は島根原発2号機の新規制基準適合性審査に対する審査書案の審議も行われており、同委員会はこれを了承したが、引き続き誤廃棄の経過など事実確認を進める。
【事案概要」
平成26年10月に中国電力が原子力規制庁から借用した非公開の「実用発電用原子炉に係る特定重大事故等対処施設に関する審査ガイドにおける航空機等の特性等の制定について」6部のうち、島根原子力発電所が保管していた1部について、平成27年4月に誤ってシュレッダーで廃棄した。
文書は施錠された場所で保管していたが、別の資料の廃棄作業中に封筒ごとシュレッダーにかけてしまった。いわゆる「うっかりミス」だが、原子力関連で許されることではない。
【事実経過】
時系列でみると、
平成26年10月24日→原子力規制庁から借用した審査ガイドを島根原子力発電所で保管。
平成27年04月23日→審査ガイドの1部を誤って廃棄(シュレッダー)。
令和03年06月21日→中国電力が原子力規制庁に廃棄について連絡。
同03年06月22日→中国電力が原子力規制庁とテレビ会議で報告し、同23日に原子力規制委員会で事案を報告したもの。
【今後の対応】
原子力規制委員会の対応だが、まず文書管理体制や廃棄に関する社内手続き等の事実関係を聞き取るため、中国電力から報告を受ける。その後、文書管理体制が適切かどうかについて、必要であれば、原子力規制検査で確認する。
鳥取県は中国電力に対し、原子力規制委員会への報告などの説明を受け、必要に応じて再発防止対策の徹底等を申入れる。不祥事から6年も経過してから報告するというのは、当然ながら周辺自治体の信頼を損なう。
「ま、たいしたことないんじゃない」という軽率さが積み重なり、大きな事故につながる。