八頭県土整備事務所は、地域の安全・安心を支える主要河川の改修事業について、このほどその概要を明らかにした。八東川(福井地内)における大隼橋の架け替えや護岸工の進捗、私都川(下坂・下峰寺地内)での防災対策などを重視し、近年相次ぐ豪雨災害に備えた早期整備と流下能力向上の必要性を強調した。
■ 八東川(福井):大隼橋架け替えと流下能力向上
八東川改修事業(米岡~徳丸、延長1万2500メートル)は、昭和26年度から令和13年度までの長期継続事業として進められており、総事業費は121億7500万円にのぼる。下流区間(隼福)の整備は概ね完了しており、浸水被害の防止に向けた一定の治水効果がすでに発現している。
現在、治水上の重要課題として進められているのが「大隼橋」の架け替え工事だ。同橋は橋台部分での想定支持層の相違や既設橋のPCB除去など追加工種が発生したことで工程に遅延が生じたものの、令和6年7月から令和12年10月までの予定で全面通行止めを実施し、着実に整備を進めている。
令和8年度は事業費1億5400万円(うち河川改修等1億200万円)を計上し、大隼橋の橋脚1基(P2下部工)の施工および旧橋の撤去を実施する。令和9年度以降についても約23億円の投資が計画されており、P1橋脚・上部工の整備を経て早期の架け替え完了を目指す。
【八東川(福井地内)主要スケジュール】
令和7年度: 下部工(A2橋台1基、川底撤去含む)、護岸工(L=50m)
令和8年度: 下部工(P2橋脚1基、旧橋撤去含む)、旧橋撤去工
令和9年度以降: 下部工(P1橋脚)、上部工、道路改良
■ 私都川(下坂・下峰寺):浸水防止へ護岸整備
私都川では、大規模特定河川事業および防災安全・安心対策推進事業など多角的なアプローチで改修が進められている。
【下坂地区】
国道橋上流側の安全性を高めるため、護岸整備に着手する。これまで進められてきた周辺の仮設撤去作業が完了し、令和8年度からは国道橋上流の護岸工を本格化させる方針だ。
【下峰寺地区】
下峰寺橋の下流区間(左岸護岸工および浄土堰撤去)は令和4年度に完成。上流区間では令和5年台風7号で被災した右岸護岸の復旧工事を完了させている。同地区は人家が連担しており、過去にも溢水寸前の事態が発生していることから早期の河道拡幅が望まれていたが、令和8年度は予算上の都合により進度調整(休止)となる。
私都川全体としては、八頭町池田~門尾間(L=2600m、総事業費21億円)の大規模改修において、令和8年度に9000万円(護岸工・借地等)を充当。米岡地区(L=200m、総事業費1億円)でも令和8年度に1200万円を投じて詳細設計を実施し、令和9年度以降の本格着工へ備える。
※私都川 関連事業の概要
〇大規模特定河川事業(池田~門尾): 計画延長 L=2,600m / 総事業費 21億円(H2~R9)/ R8年度:9,000万円(護岸工・借地)
〇防災安全・安心対策推進事業(米岡): 全体延長 L=200m / 総事業費 1億円(R7~R11)/ R8年度:1,200万円(詳細設計)
〇単県事業(下峰寺地区): 改修計画延長 L=630m / R8年度:予算見送り(進度調整)

