社会福祉法人鳥取県厚生事業団は、すべての利用者の尊厳を守り地域共生社会の実現に寄与するという基本理念のもと、令和8年度の事業計画を策定した。今年度は、国の障害者施策である「施設入所から地域生活への移行」の推進を踏まえ、主要事業として障害者グループホームの創設に向けた準備を本格化させる。
【注目の主要事業】
「厚和寮ホーム(仮称)」創設
令和8年度の最重点プロジェクトの一つは、障害者支援施設「厚和寮」の施設入所者が地域生活へスムーズに移行できるようにするため、新たな障害者グループホーム(GH)を創設するもの。
2026年1月26日に「厚和寮ホーム(仮称)実施設計業務委託」を入札し、白兎設計事務所が1,000万円(税抜・落札率95.24%)で落札した。履行期間は当初令和8年(2026年)6月までを予定していたが、8月頃まで調整が進むことになりそう。建築工事の公告時期は8月下旬~9月上旬ごろ。
【新施設概要】
〇事業形態=共同生活援助「日中サービス支援型」共同生活住居 1棟
〇建設予定地=鳥取市湖山町西3丁目113-1
〇規模・定員=延べ床面積 約550㎡ / 定員20床(全室個室)
〇概算事業費=約3億3,000万円。注:工事費は3億円弱と推定される。
日中サービス支援型の採用や全室個室の確保により、利用者が地域において自立した生活を営めるよう、質の高いサポート環境の構築をめざす。
持続可能な運営を目指す、令和8年度の3つの重点取り組み
そのほか、グループホーム新設といった新たな地域ニーズへの対応(中長期的な資金・設備計画の検証を含む)を進める一方で 、事業団では足元の経営基盤と現場環境を強化するため、以下の重点事項を提示した。
1. 人材確保・育成と待遇改善の推進
福祉分野における深刻な人材不足に対し、従来の広報や学校連携に加え、SNSを活用した魅力発信や外国人人材の雇用拡充、ワークシェアリング等の新しい手法を導入します 。また、離職防止と定着率向上のため、処遇改善補助金を活用した給与面の待遇改善や、ライフスタイルに合わせた柔軟な勤務形態の創設に積極的に取り組む。
2. 業務の効率化と「福祉DX」の推進
限られた人材で質の高いサービスを維持するため、業務プロセスの簡素化や標準化を進める。具体的には、介護ロボットやテクノロジー、ICT機器を積極的に導入し、記録業務や情報共有を効率化させて職員の身体的・精神的負担を軽減(DX化) 。職員が本来の支援・ケアに専念できる環境を整え、時間外労働の削減に繋げていく。
3. 健全な経営と虐待防止の徹底
物価高騰による光熱水費・食材費の増加を注視しつつ、各種加算の取得や調達方法の工夫により収支の適正化を図る。さらに利用者の権利擁護のため、研修の充実による虐待防止の徹底を図るとともに、その起因となり得る職員のストレスを軽減するため、労働条件の見直しや風通しの良い職場環境づくりにも注力する。
【鳥取県厚生事業団入札結果】
2026年01月26日 10:00 – 建築設計
●厚和寮ホーム(仮称)実施設計業務委託
(鳥取市湖山町西3丁目113ー1)
①白兎設計事務所:1000万円
②塚田隆建築研究所:辞退
※予定価格:1155万円(税込)、1050万円(税抜) (落札率:95.24%)
【備考】鳥取県厚生事業団1月13日公告(担当:中原、59ー6033)。参加期限1月20日16時。入札1月26日10時(伏野つばさ園会議室)。履行期間:令和8年6月まで。
共同生活援助「日中サービス支援型」共同生活住居1棟。定員20床(全個室)。延べ550㎡程度。概算3億3000万円。