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鳥取市立病院~持続可能な医療を支える「施設・設備最適化」~東側病棟も改修

投稿日:2026年06月27日 01:50 更新日:

 鳥取市立病院(鳥取市的場)は、今年(令和8年度)から西側3病棟の大規模改修工事に着手したが、引き続き東側5病棟の大規模改修を計画している。令和8年度は設計業務を実施する予定で、西病棟の改修工事が完了する令和10年3月31日以降に東側病棟改修に着手するものとみられる。

 同病院の「経営強化プラン(令和5年度〜令和9年度)」によると、限られた医療資源を最大限に活用し、持続可能な地域医療体制を確保するための「6つの視点」を提示しており、そのなかに「第5:施設・設備の最適化」を盛り込んでいる。

 人口減少や少子高齢化が進む東部医療圏において、中核病院としての機能を維持し続けるため、同院が進める「施設・設備の適正管理」と「デジタル化への対応(医療DX)」の具体的な取り組みについて解説する。

1. 施設・設備の適正管理と整備費の抑制
 公立病院が健全な経営を維持するうえで、老朽化する建物や設備のメンテナンス、および高額な医療機器の計画的な更新は避けて通れない課題。鳥取市立病院では、限られた財源のなかで効率的な運用を図るため、以下の基本方針を提示した。

〇計画的な改修と更新の実施
 安全で良質な医療を継続して提供できるよう、建物や施設、設備の老朽化に合わせた「計画的な改修・更新」を推進。突発的な大規模修繕による財政への圧迫を防ぎ、費用の抑制に努める考えだ。

〇主要な大規模整備計画(病棟改修・外壁改修など)
 プラン期間内における具体的なハード面の整備計画として、以下の重要プロジェクトを明記した。

①病棟の改修計画:患者の療養環境の向上や、効率的な看護体制の構築、および感染症対策の強化などを目的とした病棟の計画的な改修を推進する。なお、これらの大規模な施設改修に伴い、一定期間は1病棟を一時休止するなどの運用上の工夫を行いながら、段階的に工事を進めていく方針。
・西側3病棟の改修に令和8年度から着手。ひきつづき令和8年度に東側5病棟の設計業務(4000万円)を行い、設計完図しだい改修工事(約10億円)にかかる。

②外壁・防水改修:建物の経年劣化に対応し、安全性の確保と長寿命化を図るため、外壁の改修や屋上等の防水改修を計画的に実施する。これにより、インフラとしての健全性を維持。
・外壁改修は令和6年度~令和8年度の計画となっているが、概要は未確認。

③設備関係では令和8年度に電話交換機更新(3000万円)、令和9年度に受変電施設更新(6億6000万円)を計画している。

 そのほか、MRIやCTスキャンをはじめとする高度医療機器について、地域の医療ニーズや稼働状況を的確に分析し、効果的かつ計画的な配置を行う。

2. デジタル化への対応(医療DX)の推進
 近年、国が「デジタル田園都市国家構想」などを通じて強力に推進している「DX(デジタルトランスフォーメーション)」ですが、医療分野におけるデジタル化は、患者の利便性向上だけでなく、現場の負担軽減や病院経営の効率化に直結する極めて重要な要素となっています。

【これまでの主な実績と患者サービス向上】
 鳥取市立病院では、すでに電子カルテ・オーダリングシステムの導入や各種ICTツールの活用を進め、院内の情報連携と業務効率化を図ってきたが、令和8年度に電子カルテシステムの改修(8億8000万円)を計画している。
 また、患者側の利便性向上を目的とした取り組みとして、以下の環境整備~院内Wi-Fi環境の整備、マイナンバーカードの健康保険証利用(オンライン資格確認)の導入・周知~に取り組んでいる。

【院内SNS・音声入力の活用】
 スタッフ間の意思疎通を円滑にする院内SNSの活用や、カルテ入力等の業務時間を短縮する音声入力システムの導入を検討し、業務のさらなるペーパーレス化・効率化を推進する。

【電子処方箋の導入検討】
 地域の調剤薬局や薬剤師会のニーズ・普及状況に合わせ、電子処方箋システムの導入に向けた検討を行う。

【避けて通れない「サイバーセキュリティ対策」】
昨今、全国的に病院を標的としたサイバー攻撃の事例が増加し、医療体制が麻痺するリスクが浮き彫りとなっています。鳥取市立病院では、電子カルテをはじめとする重要な情報関連機器の運用にあたり、国のガイドラインに厳格に沿ったセキュリティ対策を講じることを明記している。
 また、システム面の防壁だけでなく、情報漏洩リスクに現場全体で対応するため、全職員を対象とした「情報セキュリティ」および「個人情報保護」に関する継続的な研修を実施し、組織全体のセキュリティ意識の底上げを図る。


2026年05月26日 14:00 – 建築
●鳥取市立病院西病棟改修工事
(鳥取市的場1丁目1番地)

①田中建設:7億7510万円
②ジューケン・田中工業JV:8億0040万円
③藤原組・千代田工務店JV:8億4200万円
③松本組:8億4200万円

落 田中建設:775,100,000(予842,600,002) (落札率:91.99%)

【備考】鳥取市立病院3月30日公告。令和10年3月17日まで。建築A。2~3JV。予定価格:8億4260万2円。開札場所:病院3階会議室。横河建築設計事務所。
老朽化した本館西病棟の改修工事
〇建物用途:病院=規模構造:鉄骨鉄筋コンクリート造 地下1階、地上7階、塔屋1階
敷地面積:47,122.83㎡
建築面積:9,858.41㎡(延床面積27,777.60㎡)
※病院本館及びやすらぎ含む
軒 高:GL+29.7m(最高高さGL+37.8m)
竣 工 年:平成6年

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