鳥取市教育委員会は18日、令和8年6月定例市議会で一般会計補正予算(第2号)の提案理由等を説明した。今回の補正予算は、教育委員会所管分として歳入・歳出ともに約2億433万円を追加するもの。
主な内容は、「安全対策(学校・体育施設のアスベスト除去)」、「学校給食費の実費徴収開始とそれに伴う支援の拡充」、「市民体育館の維持管理費(光熱費)の調整」の3つに大きく分けられる。
以下に説明する。
1. 安全対策:学校および体育施設のアスベスト除去
空調設備(エアコン)を新しく設置するにあたり、事前調査で天井等の建材からアスベストが検出されたため、工事にかかわる作業員や利用する子どもたち・教職員の安全を最優先に考えて事前に除去する。
いずれも現在はアスベストが安定しており、大気中への飛散調査でも正常値であるため、直ちに健康被害が出る状況ではない。
〇福部未来学園(小学校)の空調設備整備に伴うアスベスト撤去=補正額: 748万円
令和9年度に予定している特別教室(1階の技術室および準備室)へのエアコン設置工事に先立ち、天井建材のアスベストを夏季休業期間中に除去・処分する。
〇鳥取市武道館の空調設備整備に伴うアスベスト撤去=補正額: 約1,205万円
1階補助道場の天井からアスベストが検出されたため、これを除去し、その後内装改修を行う。部屋を完全に閉鎖する必要があるため、令和8年8月〜12月の施設利用停止期間に合わせて作業を実施する。
2. 学校給食費の改定と保護者負担・支援の拡充
学校給食費の実費徴収金に関する補正と、経済的な支援が必要な「準要保護世帯」へのサポート拡充。
〇学校給食費の実費徴収(歳入の追加)=補正額:約1億8,401万円
給食の食材費(賄材料費)の単価改定(小学校:273円〜284円→385円、中学校:309円〜322.5円→441円)に伴い、実費徴収金を追加する。
〇実質的な保護者負担=小学校は、国の交付金を活用し、保護者負担は1食あたり91円に軽減される。また中学校は市独自の支援を行うことで、現行どおり1食あたり309円に据え置き、新たな負担を求めない。
なお、準要保護児童は、生徒への給食扶助費(支援の10割拡充)とし、補正額は小学校 1687.6万円、中学校 2744.5万円。
内容: これまで一部負担などがあった準要保護世帯に対し、学校給食費の支援割合を10割(全額公費負担)に拡充する。令和8年4月分から適用。これにより、対象世帯(小学校951人、中学校663人)の自己負担は発生しない。
3. 市民体育館の管理費調整(光熱費高騰への対応と省エネ対策)
〇補正額は約1219万円。
1. 水道光熱費の差額補填(1174.2万円)
市民体育館の再整備契約に基づき、建設から5年間は光熱費の実費を市が負担するルールになっている。電気代の高騰(提案時から130%以上の増)などにより、事業者提案額(990万円)と令和7年度実績額(約2164万円)に差額が生じたため、その不足分を追加で支払う。
2. 空調制御システムの導入(44.7万円)
今後の電気代削減(省エネ)のため、自動で温度設定や送風停止をコントロールするシステムを導入。その導入経費の半額を市が負担する。
まとめ(財源の内訳)
この補正予算をまかなうための財源は以下の通り。
〇県支出金(補助金): 2万1000円(被災児童生徒就学援助に充当)
* 地方債(市債): 2030万円(学校建設や体育施設整備のための借入金)
* その他(学校給食費実費徴収金): 1億8400万円
* 一般財源(市の一般的な税金など): 0円(歳出ベースで見ると、一部の一般財源が他の事業へ回るなど調整されている)
総括=全体として、子どもの安全を守るための「アスベスト対策」と、物価高騰に配慮しつつ準要保護世帯への負担をなくす「学校給食のサポート」に重きを置いた補正予算の内容と考えられる。