計画・構想

県企業局 鳥取放牧場風力発電施設を民間譲渡 令和7年2~3月に公募

投稿日:2025年01月24日 01:49 更新日:

 企業局経営企画課は、鳥取市越路の鳥取放牧場風力発電所を民間事業者に譲渡する。当初は令和8年に民間譲渡する予定だったが、1年前倒しに変更したもので、令和7年2月~3月に公募し、同4月に入札。同5月に仮契約し議会承認を経て9月1日から正式譲渡する予定だ。

【経過】
 同発電所は、県内の陸上風力発電事業の普及のため先導的整備という目的で平成17年5月に設置した。当初はFIT期間満了の令和8年8月を見据えて、民間事業者に譲渡し、民間の技術力や経済性を活用することで、風力発電所の運営を長期にわたり継続することを目的としていたが、1年前倒しして令和7年度に譲渡する方針に変更した。

【譲渡理由】
〇鳥取放牧場風力発電所は、平成17年5月に地球温暖化対策の推進を図ることを目的として設置した。
○昨今、民間事業者の技術力や経済性を活用することで、再生可能エネルギーによる発電事業を長期にわたり継続できる可能性があることから、県外では公営企業が運営する風力発電所を民間企業に承継する事例が発生している。
○令和5年12月に発生した2号機の不具合については、復旧に多額の修繕費を要することから修理を行わず、安全を確保する対策を取りつつ、 1号機、3号機の撤去時期に合わせて撤去する方針。

【鳥取放牧場風力発電所概要】
(1)合計最大出力=3,000k W(1,000 k W× 3基)

(2)年間発電実績=4,915MW h(令和5年度)

(3)風車メーカー=三菱重工業㈱

(4)総事業費=約8億円

(5)運転開始日=平成17年12月1日

【譲渡物件】
(1)風車発電機3基(1号機、 2号機、 3号機)
発電機:1,000kW、風車最大高:98.7m
風車:水平軸プロペラ型3枚羽根
風車中心高:68m、風車直径:61.4m

(2)連系変圧器(22KV/6.6KV)1台

(3)昇圧変圧器(600V/6.6KV)3台

(4)配電盤開閉装置 1式

(5)自動制御装置 1式

(6)諸機械装置 1式

(7)送電設備 1式

【譲渡条件】
(1)鳥取県内へ全量供給できる見込みがあること。

(2)譲渡後の事業期間は、10年以上であること。

(3)売却金額は、511万5千円(税込)以上であること。

(4)応募する法人が解体撤去費(税込)を提示し、解体撤去保証金として契約締結時に県に納付すること。

(5)応募する法人が提示した解体撤去費(税込)のうち1億2300万円(税込)を上限に県が負担することc

(6)譲渡物件の引き渡しは、令和7年9月1日までに所有権移転すること。(FIT期間満了の1年前)

【譲渡に伴う今後の資金収支の状況】
 風力発電所の譲渡により、FIT期間終了時(令和8年8月31日)に直営で撤去した場合に比べ、1年前倒し譲渡することで、約5200万円の資金収支が改善する見込み。累積欠損金2億7700万円が2億2500万円に改善。


※以下は2024年3月6日の記事

企業局 鳥取放牧場風車2号機に損傷、修理せず解体・撤去へ

 県企業局は、昨年(令和5年)12月に実施した点検で不具合を発見した県営鳥取放牧場風力発電所2号機=鳥取市越路=について詳細調査を実施した。その結果、「このまま運用再開すれば、破壊的な損傷を招く。2号機は修理せず、1・3号機を撤去する時期に同時に撤去する」と今後の方針を示した。

【鳥取放牧場風力発電所の概要】
〇設置場所 鳥取市越路 鳥取放牧場地内

〇最大出力: 3000kW(1000kW× 3基)

〇運転開始:平成17年12月(R6年3月時点で約18年経過)

【事案発生概要】
 令和5年12月2日の点検で主軸受の鉄粉濃度が管理値を大きく超過していることが判明し、 同1月17日に主軸受内部にファイバースコープを挿入し調査した。その結果、主軸受内部の部品に割れ等があり、このままで運用再開すれば破壊的な損傷を招き、運用再開には「主軸受交換しかない」とのメーカー見解が出た。

 故障要因としては、運転中の風車立地に起因する風況の乱れ(山の上に向かって吹き上げる風に起因して、羽根の上下に風速差が生じるなど)や落雷等の外的要因のいずれか若しくは複合要因とした初期損傷が偶発的に発生し、その後の風車運転で拡大・進行したと考えられる。

 なお、2号機は平成25年度(平成17年の運用開始から8年経過)に主軸受を交換しており、その後約10年が経過したところだった。
 また1・3号機の主軸受交換は平成30年度(平成17年の運用開始から13年経過)。

【背景】
 2号機の主軸受の修理費用に約1億0600万円を必要とし、修理して継続運用を行った場合、修理せずに1・3号機の風車2台で継続運用した場合に比べて収支が悪化する。
 また風車を撤去するためには大型クレーンが必要であり、2号機を先行して撤去するよりも、風車3台を同時に撤去した方が費用面で有利となる。

【今後の対応と経営への影響】
 2号機は修理せず稼働停止し、安全を確保する対策を取りながら、1・3号機の撤去時期に合わせ2号機も撤去する。

 風車1・3号機の2台運転とした場合、経常黒字が見込まれるFIT(固定価格買取制度)期間終了(令和8年8月末)までは運転を継続する。
なお、FIT期間終了後も運用を継続する場合は、売電単価が下がると見込まれるため、経常赤字の見込み。
 FIT期間終了後の事業継続(風車のリプレース(再設置)については今後検討する。

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