鳥取市水道局の令和6年度事業展望について、武田事業管理者に伺った。また水道事業審議会などで聞き取りした事業(庁舎設備更新、双六原送水管布設)などを追加した。
【令和6年度(2024年度)事業展望】
長期経営構想で目標とする「強靭な水道」を目指し、施設の耐震化、水道施設の複数化、老朽管の更新や応急給水拠点・施設の整備等を着実に推進する。併せて、地域水道整備は管路等の整備や水質の良好な新規水源の確保等、水道供給の安定化に向けて事業展開したい。
近年、円安や社会情勢等の影響により資材価格が高騰している。この影響を受け長期経営構想の計画が大幅に遅れることのないよう効率的、経済的に工事を計画することが重要だ。
また管口径や設備のダウンサイジング、他の事業者との同時施工など工事費削減を図る方針だ。
重点事業
令和5年12月時点では、予算要求段階のため事業内容等は査定により変動するが、おおむね以下の事業を計画している。
(1)配水施設整備事業
千代川横断複数化、基幹管路耐震化
安定給水の確保と効率的な水運用を行うため、送水施設、配水池、送配水管路の新設・増設改良を行っているが、まだ不十分だ。
令和6年度は水道システムのバックアップ機能強化のため、千代川横断複数化工事と基幹管路である徳尾系送水管の耐震化工事を行う。
千代川横断複数化だが、現在、千代川水管橋など2系統の水管橋が機能しているが、これにもう1橋追加し計3橋とする。
(2)地域水道整備事業
2017年(平成29年)4月に上水道へ統合した旧簡易水道地域の整備は、地域水道整備事業として施設の統廃合、江山浄水場系配水区域拡大のための施設と管路整備等を行っている。
令和6年度は、鳥取地域(湖南)と佐治地域(口佐治)の整備を継続するとともに、気高地域(会下)の整備に着手する。具体的には、送配水管布設工事、測量設計業務だ。
(3)震災対策整備事業
地震などの災害に強い施設とするため、導・送・配水管路の耐震管への更新、水道施設の耐震補強などを整備する。
6年度は、漏水の可能性が高い管路等の耐震管への布設替えと水管橋の耐震補強を行う。また震災時の給水拠点となる「応急給水拠点・施設」の整備を引き続き実施する。
工事の実施に当たっては、他の事業者が行う工事(道路改良、舗装工事等)との同時施工などにより、コスト削減を図りたい。
(4)本庁舎大規模改修事業
築20年以上が経過し、外壁や屋上防水、空調・衛生設備など老朽化は深刻だが、令和6年度に実施するかどうかまだ決めていない。他事業の予算との兼ね合いがある。実施する場合は設備関係を優先し、施設内のリニューアルは最小限にとどめるかもしれない。
(注:本誌独自調査では、機械設備から屋上断熱、外壁改修、1~2階の吹き抜け部分の改修など全て実施すると、概算事業費は15~17億円以上と想定されている。また近年の異常高温への対策(ZEB:ゼロエネルギー・ビルディング)を追加すれば、さらに事業費は高騰する)
(注2:庁舎改修事業は水道事業審議会で承認されることが条件で、例年5月末に開催される同審議会の動静が気になる)
(5)叶水源地自家用発電機施設の更新
叶水源地自家用発電機施設は、令和4年度から令和6年度の3か年の債務負担行為により更新工事を実施している。全体事業費6億5936万9千円。
令和6年度は既設自家発棟撤去工事(電気・機械)を計画。
(6)給水区域に双六原
令和5年5月に開催された水道事業審議会で給水区域に双六原を追加した。令和6年度に送水管等を布設するものとみられる。けっこう延長が長い。