鳥取市議会は6月19日、気高地域の小学校統合に関する取組について、これまでの経過と今後の予定について説明した。
調査は令和5年11月から令和6年3月にかけて実施しており、新設統合小学校の「JR浜村駅南側の学校候補地」の測量調査やボーリング調査等事前調査を実施済み。
調査結果の報告を受け、令和6年4月に開催した庁内検討委員会での議論を踏まえ、現在、対応について教育委員会事務局で整理している状況。小学校予定地として適地となれば、地元説明会の開催や文化財調査などの実施を検討する。
【現在までの経過】
令和5年4月~令和5年11月まで
気高地域の小学校新設統合の基本方針を教育委員会が決定。同11月から気高地域の新設統合小学校の事前調査業務を実施した。令和6年3月8日まで。なお、測量・地質調査・予備設計はアサヒコンサルタントが担当した。
【事前調査結果による検討のポイント】
①「地盤対策や用地造成による近隣施設や住宅への影響」について、ボーリング調査の結果から比較的浅い地層に支持層が確認され、用地造成により近隣施設や住宅等に影響がないよう地盤対策が可能であることが見込まれた。
②「浸水リスクなど防災安全上の課題」
造成高で対応することや候補地を通る既設の基幹排水路の整備により、水害リスクは軽減されると評価した。
③「通学路安全確保への道路整備の必要性」
通学路の検討やソフト対策もあわせ、必要な整備を引き続き検討する。
【今後の対応】
関係する部署との協議を踏まえた上で総合的に判断し、学校候補地として適地となれば、鳥取市教育委員会が新設統合小学校の予定地として正式決定する。
その後、地域住民への説明と、文化財試掘調査の実施を検討する。
【参考】
鳥取市土地開発公社
2023年08月25日 10:00 – 土木コン
●気高地域新設統合小学校候補地の測量、地質調査、予備設計業務
(鳥取市気高町浜村地内)
アーステクノ、アール企画、アイコンヤマト、アイワエンジニアリング、アサヒコンサルタント、アスコ、泉コンサルタント、ABC設計室、開発コンサルタント、山陰都市開発研究所、大地企画、日化技研(12者)
落 アサヒコンサルタント:18,150,000(予0)
履行期限:令和6年3月8日まで。
※以下は令和5年8月2日の記事
鳥取市 近く用地調査・測量等発注 気高地域学校統合事業
鳥取市土地開発公社は、近く気高地域学校統合に関連した用地調査・測量業務を発注する。鳥取市教育委員会教育総務課から委託を受けたもので、8月盆前に指名通知を発送し、盆明けに入札するものとみられる。
統合候補地は浜村駅南側の農地で、これまでに地権者から測量等の調査について承諾を得ていた。
※以下は令和5年3月3日の記事
鳥取市 気高地域学校統合問題 最終方針は4月に
鳥取市教育委員会教育総務課は3月2日、気高地域の学校統合に関する検討の進捗状況について、現状を明らかにした。市議会常任委員会の席上で報告したもので、冒頭、尾室教育長が「先だって、地元新聞社により建設予定地などが報道されましたが、本来、先に市議会に報告すべき事案が流出したことについて、お詫び申し上げます。今後は慎重に情報管理したい」と陳謝した。
市教委の報告を以下に掲載する。
【経過】
気高地域の学校統合について、昨年(令和4年)12月27日に、気高地域学校統合に関する関係者会議から、「気高地域のまちづくりを見据えた統合新設校の設置場所等に関する意見について」の報告書を受理し、その内容等及び今後の見通しについて、鳥取市教委が市議会に報告したもの。
本誌注:この報告書の内容が優れていることから、その全文を最後に掲載させていただいた。
1 現在までの経過
令和4年2月に気高地域学校統合準備委員会が提出した報告書の内容をもとに、適切な学校用地の選定と学校施設等の整備に向けて庁内検討会を設置し、施設の共用化、複合化、既存施設の活用等について、その実現に向けて課題等の整理を進めた。
この庁内検討会でまとめた内容等について協議し、気高地域振興会議委員とPTA代表を中心とする関係者会議を立ち上げ議論を行った。
○令和4年2月 気高地域学校統合準備委員会より市教育委員会に報告書提出。
○令和4年4月 庁内検討会議を設置し協議を開始(4月~8月)。
○令和4年11月 気高地域学校統合に関する関係者会議を設置し協議を開始(11月~12月)。
○令和4年12月27日 関係者会議より市教育委員会に報告書提出。
2 関係者会議より提出された報告書について
統合新設校の位置について「(案1)浜村駅南側」と「(案2)現浜村小」の2案について、気高地域のまちづくりを見据え議論を行った。
関係者会議では、気高地域の将来のまちづくりの方向性や防災面での視点、今後更に、児童・生徒数が減少した場合の義務教育学校への移行なども考えると、「JR浜村駅南側の新規用地」が統合新設校の学校づくりを進める上で最適地であると結論付けた。
3 今後のスケジュール
今後、気高地域学校統合準備委員会(前期)や関係者会議での検討内容を踏まえ、関係者との調整なども行ったうえで、市教育委員会が統合新設校の学校種や設置場所等に関する方針を決定する。
なお、新しい学校の教育課程や校名、校歌等については、気高地域学校統合準備委員会(後期)の中で検討する予定。後期のメンバーは前期とは全員異なる。
4 常任委の意見
〇米村市議=浜村駅南側の予定地は、軟弱な低地ではないのか。児童・父兄が不安にならないか。
■市教委=軟弱な地盤とされているが、上流側で浜村川など大規模な河川改修が進行している。また予定地といっても正確な場所はまだ決まっていない。今後地質調査などを進めて適地を絞りたい。
〇中山市議=新聞報道により、倉吉市内の小学校で校名などの問題が取りざたされたが、しっかり手順を踏み手戻りの無いよう、話し合いを進めていただきたい。
〇金田市議=情報流出は気にしていない。市教委が管理しても、地元住民から流れることはある。ところで、建設予定地は地盤が脆弱な個所と思われ慎重に選定すべき。線路に近いことも問題だ。安心して子供たちが通学できるよう、通学路の動線は慎重に決めるべき。見切り発車はいけない。
※そのほか、現在の浜村小学校が借地であり、施設を解体して所有者に返還することなどが報告された。全体の方向性は、4月開催予定の定例教育委員会で最終的に決まる。
気高地域学校統合に関する関係者会議報告書
教育長 尾室高志 様
気高地域学校統合に関する関係者会議会長 河根裕二
【気高地域のまちづくりを見据えた統合新設校の設置場所等に関する意見について】
日頃から、気高地域の学校教育、まちづくりにご尽力いただき感謝申し上げます。
気高地域の統合新設校の設置場所等に関する意見を本会議で下記のとおり取りまとめましたので、ご報告いたします。
1. 統合新設校の位置について
位置については、気高地域学校統合準備委員会の検討結果である「JR浜村駅南側周辺の新規用地で新しい学校づくりを進めていただきたい」という意見でまとまりました。
「鳥取市都市計画マスタープラン」では、地域の核となる駅や総合支所周辺を気高地域の地域生活拠点と位置づけし、そのエリアの中心地として必要な集会機能、子育て機能、教育機能、文化機能などの確保を図り、都市機能を集積させる方針を示しています。
この場所は、地域の核となるJR浜村駅や気高町総合支所に近いことはもとより、鳥取西道路へのアクセスが容易で、気高町コミュニティセンター、ゆうゆう健康館けたか、気高町総合福祉センター、気高町農業者トレーニングセンターなどの施設が集まっており、気高地域の地域生活拠点といえる場所と考えています。
また、学校と地域の連携の重要性が増す中、利便性が高く、気高の地域住民が集まりやすい場所に学校を建設することは、「地域に開かれた学校づくり」を推進し、「学校を核とした地域づくり」の実現にも資すると考えます。防災面では、気高町総合支所等の防災拠点から近くなることで災害時の連携が強化されるともに、防災対応、減災機能に対応した施設及び周辺道路の整備もしていただくことで避難所としても安心・安全が確保できる学校となるものと考えます。
県の事業である浜村川の改修や勝見川放水路計画の進捗により浸水の危険性も大幅に減少できるとのことで、さらに安全性が高まると伺っています。
このように気高地域の将来のまちづくりの方向性や、今後更に、児童・生徒数が減少した場合の義務教育学校への移行なども考えると、「JR浜村駅南側の新規用地」が統合新設校の学校づくりを進めるうえで最適地であるといえます。
2. 統合新設校の整備にあたって
新しく学校を整備するにあたっては、気高地域にふさわしい教育・文化施設等の複合化、共用化の検討をしていただくとともに、新しい学校づくりに地域の多様な世代の意見も反映できるような機会を設けていただくよう要望いたします。
また学校施設の防災機能の充実、通学路などの安全確保の方策、スクールバスの設置による児童の通学・移動手段の確保などの教育環境の充実についても検討していただくようお願いいたします。
最後になりますが、出で湯「浜村温泉」が湧き、秀峰「鷲峰山」を南に望み、豊かな田園風景が広がるこの候補地での学校づくりは、住民と行政が協働して取り組むことにより、地域の力と誇りを高め、魅力的で創造力あふれた気高町のまちづくりに寄与するものと確信しています。
そして気高地域の統合新設校の整備事業が鳥取市及び鳥取県、ひいては全国のモデルケースとなるよう、地域一体型の特色ある学校づくりを喫緊に実現していただきますよう強くお願いいたします。