県農林水産部林政企画課は21日、「とっとり森林・林業振興ビジョン(案)」の策定内容・進捗等を明らかにした。
森林・林業を取り巻く情勢の変化を踏まえ、平成26年5月に策定した「とっとり森と緑の産業ビジョン(計画期問平成26年度から令和2年度まで)」を見直し、新たに「とっとり森林・林業振興ビジョン(案)」を作成したもので、今後、パブリックコメントを経て3月に最終案をとりまとめる。事業計画期間は令和3年度(2021年度)から令和12年度(2030年度)までの10年間。
【改訂の趣旨】
鳥取県は、豊富な森林資源を活用して森林・林業の成長産業化逢進め、ここ10年の間に林業従事者は増加に転じ若返りも進み、素材生産量を年間31万m3まで拡大した。今後は森林・林業を取り巻く新たな情勢変化を踏まえ、素材生産量の更なる増加を図るため、新たな課題とニーズに対する戦略的な取組みが必要。
(主な新たな動き)
○持続可能な開発目標(SDGs)・地球温暖化への貢献
・国はパリ協定等に基づき、2030年度の温室効果ガス総排出量を2013年度比26%減とすることを目標に掲げ、令和2年10月には、菅義偉内閣総理大臣が所信表明において、2050年の二酸化炭素排出実質ゼロの目標を掲げた。鳥取県は国に先駆け令和2年1月に2050年の二酸化炭素排出実質ゼロを目指すことを表明しており、この目標を踏まえた道筋として2030年の温室効果ガス排出量40%(2013年度比)減の目標を掲げている。
○新たな森林経営管理システムの開始
・平成31年4月に、市町村が仲介役となり施業意欲が低下している森林所有者から森林組合等の林業経営体に森林の経営を繋ぐ制度がスタートし、森林環境譲与税が導入された。
○皆伐再造林への着手
・県内の半数以上の森林が伐期を迎えていることを背景に、平成31年3月に関係団体・事業者が「鳥取県森林づくり基金」を創設し、皆伐再造林に必要な経費を助成する取組を開始した。
【主な施策目標と取組】
(1)主な施策目標
①素材生産量R1年度31万m3を基準に、R7年度は40万m3(中間)、最終R12年度50万m3とする。
(その他の主な施策目標)
②新規就業者数はR1年度47人をR12年度50人とする。R2年度からR12年度の累計は500人
③原木需要に占める県産材率について、R1年度31%をRl2年度50%とする。※製材は11%、合板14%増加の見込み。
(2)主な取組み
○未来につなぐ森林の姿を見据えながら3つのテーマを掲げて施策を推進する。
※テーマ1 森林を育て未来につなぐ
・皆伐再造林や適切な間伐の推進・路網と高性能林業機械を適切に組み合わせた低コスト化の推進
・スマート林業の推進など
※テーマ2 森林を舞台に人を育てる
・日本伐木チャンピオンシップ等の開催を通じた新たな林業の魅力発信
・スタイリッシュな防護服、高性能林業機械やICTの導入を通じた魅力ある職場づくりの推進
・にちなん中国山地林業アカデミーでの資格取得支援等を通じた即戦力人材の育成と確保など
※テーマ3 森林の恵みを地域に活かす
・非住宅建築物等新たな木材利用の開拓
・県産材の安定供給を図るICTを活用したサプライチェーンの構築など
【関連資料】
とっとり森林・林業振興ビジョン(案)