〇八頭町が先月(8月)下旬、公募型の入札を公告したのだが、現在、八頭町が考えている入札制度のあり方、方向性について同町建設課・年岡課長に聞いた。
「先日、産業観光課が果樹棚の新設工事を公告したが、あくまでも試験的なもので、公募型の入札を本格導入するわけではない。基本的に、紙入札を廃止するつもりはない」と話す。
「公募型は、公告してから入札までにおおむね1か月程度の期間がかかる。しかし、地元住民から『はやく施工してほしい』という要望は少なくない。農作業など日取りが決まっている場合はなおさらだし、災害なども早期復旧は当然」。
地元の声に応えるためには、なにかと手続きが煩雑な入札は回避したい、という考えは当然のことだろう。
とはいえ、電子入札の導入には前向きな姿勢も示す。そもそも、5年前の2018年に県土整備部と県内19市町村と会合が開かれ「国土交通省の電子入札システムを基本に、県内市町村全体が電子入札に対応した入札システムを構築する」ことを確認している。
これを受けて、今年(2022年)7月4日に鳥取県建設工事等の入札参加資格申請システム導入調査業務を県土整備部が執行し三井共同建設コンサルタントが400万円余りで落札した。入札参加資格申請システムを県内自治体で共通して活用でき、審査が簡略化できる。令和5年度から導入するという。
つまり、このシステムが動き出せば、次の段階として「電子入札」を全自治体が利用可能となるのだ。
すでに八頭町も、県外のシステム業者に依頼し電子入札システムの導入に向けた準備を進めている。ただし適用時期は「未定」としており、その理由として「高額な保守管理料」などを指摘する。これは鳥取市、鳥取市水道局でも聞いているが、1件当たり6~7万円程度の費用がかかるようだ。また手軽な郵便入札などを採用する自治体も少なくない。各自治体の足並みが揃わないのが実状なのだ。
八頭町では、将来的に電子入札を導入する方針ではあるものの「前述したように、通常の指名競争入札(紙入札)を廃止するわけにはいかない。工事の特長や地域住民の要望などに十分配慮し、柔軟に対応することが大切だ」という。
地域の切実な要望や施工条件などに配慮し、その都度適切な入札方法を採用する柔軟性が、発注者に求められるということだろう。