鳥取市議会に、公明党案による「「防災庁」発足を見据えた地方自治体との連携強化及び防災体制の抜本的な強化を求める意見書(案)」が提出された。今年7月に「防災庁設置法」が成立し、平時の備えから発災時の対応、復旧・復興までを一貫して担う司令塔組織として「防災庁」の発足が目前に迫る中、実効性のある防衛・支援体制の構築を政府に強く求める内容となっている。
意見書案では、今年7月28日に発生した「令和8年熊本地震」に触れ、猛暑期における大規模災害であったことから、停電や断水が続く中での避難生活や車中泊・在宅避難に伴う熱中症、脱水症状、エコノミークラス症候群などの健康リスク急増、衛生的なトイレの不足、ガソリン等燃油の供給制限、さらには自治体職員自らの被災によるマンパワー不足など、激甚化・複雑化する災害現場の課題が顕著となったと指摘。
今後想定される巨大地震や気象災害のリスクに対し、新たに発足する「防災庁」が現場のニーズに即した司令塔機能を最大限に発揮し、災害関連死を防ぎ、国民の命と暮らしを守り抜くためには、国と地方自治体との連携強化及び支援体制の抜本的刷新が不可欠であるとしている。
具体的には、政府に対して以下の4項目について速やかに措置を講じるよう求めている。
①猛暑期の避難生活における衛生環境の改善とトイレ対策: 改正災害対策基本法の理念に基づき、災害発生初期から清潔な「トイレカー」の適所への迅速な配置及び下水道接続等の衛生環境維持を図ること。あわせて、移動式エアコン、簡易ベッド、温かい食事を提供できるキッチンカー等の確保・広域調達・迅速搬送体制を構築すること。
②災害関連死を防ぐための医療・福祉チームの早期・広域派遣: 猛暑期や厳寒期の避難生活における熱中症、感染症、エコノミークラス症候群等の発生を防ぐため、DMAT(災害派遣医療チーム)やDPAT(災害派遣精神医療チーム)、DWAT(災害派遣福祉チーム)等を避難所のみならず、車中泊や在宅避難者へも早期かつ広域に派遣・巡回させる体制を整備すること。
③被災自治体への総合調整人材の派遣と受援体制の強化: マンパワー不足に直面する被災自治体を支援するため、GADM(災害マネジメント総括支援員)をはじめ、国・自治体・民間の支援を円滑につなぐコーディネート機能を担う職員を迅速に派遣・配置する仕組みを強化すること。
④ガソリン等緊急用燃油の安定・優先供給体制の確立: 被災地での長蛇の列や販売制限、移動困難を解消するため、救急・復旧活動及び住民の避難・生活維持に不可欠なガソリン・軽油等の燃油を優先かつ迅速に配給できる緊急供給スキームを構築すること。
なお、同意見書は地方自治法第99条の規定に基づき、鳥取市議会議長(星見健蔵氏)名で内閣総理大臣、厚生労働大臣、経済産業大臣、国土交通大臣、内閣府特命担当大臣(防災)あてに提出される。