鳥取市は9月20日、鳥取砂丘キャンプ場の整備・運営に係る事業者に㈱鳥取砂丘ムーンパーク(鳥取市千代水)を優先交渉権者に指定していたが、同社の資金調達に難があることから、優先交渉権者の資格を取り消した。
再度公募型プロポーザルを実施しする方向で検討する。同日開催された文教経済委員会で明らかにした。担当課は経済観光部観光・ジオパーク推進課。
鳥取砂丘キャンプ場(仮称)運営事業に係る優先交渉権者の資格取消について
同事業は、鳥取砂丘の観光振興、活性化・保全について、鳥取県と連携協約(令和4年1月1日発行)に基づき、鳥取市と県が鳥取砂丘西側エリアに所有するサイクリングターミナル、柳茶屋キャンプ場、こどもの国キャンプ場を活用する取り組み。
キャンプやグランピングを中心とした民間サービスを提供する事業の実施に向け、公募型プロポーザルを公告したところ4月26日に鳥取砂丘ムーンパークを優先交渉権者に決めた。
その後、鳥取市と県、事業者の3者が基本協定の締結を目指して調整を進めてきたが、6月下旬にムーンパークが申請した国の補助事業(1.2億)が不採択となるなど、資金調達が難航。
9月中旬に優先交渉権者の資格を取り消し、再度公募型プロポーザルを実施するか検討することになった。
優先交渉権者の資格を取り消された企業
〇株式会社鳥取砂丘ムーンパーク(鳥取市千代水)
【資格を取り消す理由】
資格を取り消す理由について、
①事業規模縮小
当初提案の事業規模4.3億円を2.8億円に縮小し、プロポーザル審査会の決定と評価に重大な影響を及ぼすものと認めた。
②資金調達について
提案事業の実現に必要な資金の確保を客観的に証明できる書類が確認できない。
事業規模の縮小についてだが、令和4年4月の企画提案(審査会)時点から、主に以下の点を変更したことが問題となった。
〇事業規模を当初の4.3億円から2.8億円へ縮小。
〇サイクリングターミナルの外観を当初の木製ルーバーから塗装の塗り替えのみに変更。
〇アウトドアデッキを建物の表裏に設置する計画を表のみに縮小。
〇サイクリングターミナルの内装改修を取り止め。
〇柳茶屋キャンプ場グランピングテントを当初の10基から6基へ減。
〇スペースモバイルユニットを当初3基から1基へ減。
検証会の意見と専門家への意見聴取について
検証会は、4月に開催したプロポーザル審査会時の委員7名と有識者2名で構成。9月9日に上述の問題点を審議した結果、「計画変更は認められない。優先交渉権者の資格を取消すべき」という厳しい意見が9名中8名からあった。
また専門家からは「変更後の提案にあるグループの構成事業者からの出資予定額について、財務諸表を見ても規模縮小後の計画額の出資は難しい」という厳しい評価となった。これにより、事業者の取り消しが決定し、9月16日に公表した。
今後について
事業者の選定にあたり、再度公募型プロポーザルの実施を視野に「鳥取県と鳥取市との連携協約」に基づく県市連携協議会の中で報告、検討を行い、今後のスケジュール等を決める。
経過報告
(令和4年)
4月20日 公募型プロポーザル審査会の審査の結果、最優秀提案者に選定。
4月26日 鳥取市と県が㈱ムーンパークを優先交渉権者に決定し、同日公表。
6月28日 優先交渉権者が申請した国の補助事業(約1.2億円)が不採択。
7月11日 優先交渉権者から、資金調達期間確保のため、調整期間延長の申出あり
7月27日 優先交渉権者からの申出を受けて、鳥取市・県は期間延長を認め、8月29日正午までに事業の確実な履行を確認できる書類(資金調達証明書類等)を提出するよう通知。
8月29日 優先交渉権者から、当初の提案から事業規模が縮小となった変更提案の提出あり。
9月 9日 変更提案の提出を受けて、有識者等で構成する検証会を開催。
9月13日 財務状況等の確認のため、別途専門家から意見聴取。
9月16日 優先交渉権者の資格取消を決定し、同日付で優先交渉権者に通知、公表
参考・公募時に示したスケジュール
(令和4年)
4月下旬 優先交渉権者を決定
7月中旬 基本協定と貸付契約の締結
8月末 対象施設(サイクリングターミナル、柳茶屋キャンプ場、こどもの国キャンプ場)を利用停止。8月末をもって施設を閉鎖。
9月1日 施設等を同社に引き渡し
令和5年4月 施設開業予定