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鳥取市 鳥取砂丘リゾートホテル建設事業 今秋造成工に着手

投稿日:2026年07月02日 11:27 更新日:

 鳥取砂丘西側で進行中の砂丘リゾートホテル誘致事業について、現在の進捗状況と今後のスケジュールについて、このほど鳥取市経済観光部が現状を明らかにした。

鳥取砂丘リゾートホテル誘致、着工に向け最終局面へ~物価高騰による遅れと今後の見通し

 鳥取市がホテル事業者(㈱dhp都市開発)と基本協定を締結して進めている「鳥取砂丘西側市有地活用促進事業」の進捗状況と今後の対応について、令和8年(2026年)6月26日の鳥取市議会文教経済委員会資料で報告された。

 それによると、建設資材の高騰など厳しい状況が続く中にもかかわらず、事業は着工に向け最終局面に差し掛かっている。

1. 現在の状況:物価高騰への対応と着工準備の現状

 建設資材をはじめとする物価の高騰等により事業費が増加しており、工事見積額の確定や資金調達といった事業スキームの構築に時間を要している。そのため、当初令和8年7月を見込んでいた造成工事の着手は手続き上、難しい状況だ。

 しかし、着工に向けた準備は以下のとおり着実に進んでいる。

① 施工体制の構築
1)造成や建築などの建設工事全体を請け負う企業(ゼネコン)の内定。

2)現在は、中東情勢の悪化等による価格の変動を踏まえ、最終的な工事見積額の積算・精査が行われている。

② 資金調達計画

1)資金等に関する交渉や運用・管理(アセットマネジメント)を担う企業が決定した。

2)民間出資、融資を組み合わせた資金組成に向けて、以下の交渉や手続きが進行中。

〇民間出資=県外企業5社の出資が内定した。全体事業費が確定した後、各社にて承認手続きが行われる予定。

〇民間融資=金融機関によるシンジケートローンの組成を構築している。

〇公的融資=「ふるさと融資」の貸付を前提としており、工事見積額の確定後に地域総合整備財団(ふるさと財団)へ相談する予定。

2. 今後の対応とスケジュール

 工事着工に向けた準備が最終局面を迎える中、鳥取市はリゾートホテル誘致の実現に向け以下の方針で取り組む。

【基本方針】
 当面、現在の基本協定に基づいて早期の工事着工をホテル事業者と連携してめざす。同時に、造成工事の状況を踏まえつつ、中東情勢の悪化による建設資材の調達への影響や、建設業界の人材不足に伴う工期への影響などを考慮し、改めて開業期日の見直し等を検討していく方針。

 今後のスケジュール予定(見直し等検討を含む)を提示する。

〇令和8年(2026年)6月~9月
・工事見積額の確定および出資企業の社内承認手続き。

・SPC(特定目的会社)の組成に伴う基本契約の締結。

・融資の審査、決定=SPCへの資金集積を経て、ゼネコンとSPC間で工事請負契約を締結 。

〇令和8年(2026年)10月
・造成工事着手。期間は約5.5か月。出資企業や金融機関等の承認手続き等に伴い、造成工事の着手が遅れる可能性がある。

〇令和9年(2027年)3月
・建築工事着手。期間は約17.5か月。

〇令和10年(2028年)9月
・開業準備を開始。期間は約3か月、ホテルブランド検査も含む。

〇令和10年(2028年)12月
・開業予定(現基本協定書に定める開業期日は12月31日と設定) 。

まとめ

 世界情勢の影響や物価高騰による事業費の増加など多くの課題に直面しながらも、ゼネコンの内定や資金調達スキームの具体化など、プロジェクトは一歩ずつ前進している。今後は2026年10月の造成工事着手をめざし、関係各所での承認手続きや契約締結を急ピッチで進めていく。


※以下は2026年3月2日の記事

 鳥取砂丘リゾートホテル建設事業に強力な資本強化を表明したヒューリック㈱(㈱レーサム・長谷工総合開発JV)は、令和8年2月27日に施工者の奥村組に対して「ホテル建設に係る見積書を提出してほしい」と要請した。
 これにより地元協力会社の大和建設や井木組などが見積書の作成など準備に入るものとみられる。4月下旬に予定しているSPC(特別目的会社)の組成に関連した手順とみられ、事業の進展が期待される。

 今後、鳥取市経済観光部など関係機関との協議を行い、令和8年9月頃の着工に向けて準備を進めるものとみられる。鳥取市では「今年7月には事業の是非を見極めたい」と話していたが、想定より早い段階で明るい兆しが見えてきた。


※以下は2026年2月19日の記事

 出資予定の企業がまとまらず、難航が懸念されていたマリオットブランドによる鳥取砂丘リゾートホテル建設事業だが、令和8年2月上旬、砂丘リゾートホテル建設に意欲的な企業グループが現れ「令和8年9月に着工する」と表明した。2月下旬~3月上旬にかけて「この事業を進めたいので、見積りをお願いしたい」という依頼書を関係する施工予定業者らに送付する予定。いよいよ鳥取県に「五つ星」の超高級ホテルが実現する。

 なお、令和8年4月下旬にはSPC(特別目的会社)の組成を行い、出資エクイティを確認する見通しだ。

 砂丘リゾートホテル事業に参画するのは、㈱レーサム(Raysum 本社・東京都新宿区)と長谷工総合開発の共同企業体。同企業体はこれまでにマリオットホテルを建設した実績がある。
 この企業体をヒューリック㈱(Hulic 本社・東京都中央区)が令和7年11月7日にレーサムの株式93%を取得し親会社となり、より資本力を備えた企業体となった。

 なお、従来通りホテル建設を請け負う建設業者は奥村組で、協力会社として地元の大和建設、井木組らが参入する。また図面変更には時間がかかるため、現行図面で物価上昇を想定し再積算するもよう。変更による増減は別途協議する方向で検討していく。

  令和7年12月の計画では、令和8年(2026年)7月に造成工事に着手 (工期6カ月) する予定だったが、2カ月遅れの9月頃に着工。隣接する旧砂丘パレスの建物も解体撤去し資材置き場として活用するなど建設工事に拍車がかかるものとみられる。

【参考】

㈱レーサム(Raysum 本社・東京都新宿区、1992年5月設立、不動産業、売上高:連結942億6500万円)

ヒューリック㈱(Hulic 本社・東京都中央区、2007年1月に日本橋興業からヒューリックに商号変更、不動産業、資本金627億1800万円)

※出資エクイティとは、企業が株式を発行し投資家から資金を調達する方法。株主資本を増加させる資金調達方法であり、調達した資金に返済義務がない点が特徴となっている。

※SPCとは、特定の事業やプロジェクトのために設立される法人で、「特別目的会社」と訳す。親会社から特定の資産を切り離し、その資産だけを利用して資金調達や運用を行う。

 


※以下は2025年12月17日の記事

鳥取市 鳥取砂丘リゾートホテル建設事業 出資企業最終決定せず、着工遅延か?

 鳥取市経済観光部は12月17日、マリオットホテル建設(鳥取砂丘西側市有地活用促進事業)の進捗状況等について明らかにした。

 鳥取市がホテル事業者(㈱dhp都市開発)と基本協定を締結し進めている鳥取砂丘西側へのリゾートホテルの誘致だが、当初予定していた令和8年1月4日の地鎮祭と造成工事着手は難しい状況となった。

 現状をみると、円安や物価、人件費等の高騰などにより総事業費(当初70億円→150億円程度?)と膨らんでいることが影響し、本事業に出資予定の企業が最終決定に至っておらず、事業全体のスキーム、マネジメント体制がまだ最終調整の段階にあることから、令和8年1月に予定している造成工事の着手が難しい状況となった。

【今後の対応】
 出資企業の決定後速やかに工事請負契約の締結や盛土規制法の申請など、施工に向けた手続きを進めていく。その後、造成工事6カ月、建築工事20カ月に着手し 、また開業準備に3カ月を予定している。
 協定に定める開業期日(令和10年(2028年)12月)の開業を踏まえると、令和8年(2026生]}7月までの造成工事着手が必要となる。
 17日に開催された常任委員会では金田、西村、柳委員らが相次いで質問し「皆が楽しみにしている事業だが、事業の是非を見極めなる時期を決めているのか」といった厳しい質問もあり、市側は「令和8年7月までに造成工事が着手できない場合は、事業を続けるかどうか考えないといけない」と回答した。

 ただし、鳥取市は引き続きパートナーシップ協定に基づき、
①地域総合整備資金(ふるさと融資)の貸付
②鳥取市企業立地促進補助金の交付による支援を行う予定。ふるさと融資は、令和6年4月1日の制度改正により、融資限度額を30億円(従前16.8億円)|こ変更した。

【工事等の着手時期】
■令和 8年(2026年)07月 造成工事着手 (工期6カ月)
■令和 9年(2027年)01月 建築工事着手 (工期20カ月)
■令和10年(2028年)09月 開業準備開始 (準備期間3カ月)
■令和10年(2028年)12月 変更協定書に定める開業期日(12月31日)

【これまでの事業経過】
■令和2年02月 公募型プロポーザルでホテル事業者を選定・基本協定書(開業期日:R5.1.1)&市有財産売買仮契約締結
■令和3年01月 基本協定の一部変更(開業期日:R7.1.1までに変更)
■令和5年01月 国立公園事業執行認可
■令和5年02月 建築確認済証下付
■令和5年10月 ホテルプランドの決定(マリオット・インターナシ∃ナル「ラグジュアリーコレクション」)、パートナーシップ協定の締結
■令和6年12月 基本協定の一部変更(開業期日:Rl O.12.31までに変更)
■令和6年12月 用地の仮囲い設置
■令和7年02月 「マリオット・インターナショナルに学ぶ地域の潜在的魅力と活用について」講演会を開催


※以下は2025年11月12日の記事

鳥取砂丘リゾートホテル建設計画~着工延期か?

 株式会社dhp都市開発が計画している「鳥取砂丘西側リゾートホテル開発」は、計画では令和8年1月4日に地鎮祭を開催する予定で準備を進めていたが、諸事情により令和8年2月以降に大幅にずれ込む可能性が出てきた。

 以下に現状の問題点を列挙する。

①マリオットホテル建設には多くの投資家らの資金が必要となるのだが、彼らの間で「鳥取砂丘にリゾートホテルを建設して、本当に富裕層らを全世界から集客できるのか」と不安視する声が上がった。また日本国内ではマリオットのホテル建設は積水ハウス系列が大半を占めているのだが、今回は奥村組が主体となっており大和ハウス系列となる。経験値が多いわけではなく、このあたりを懸念する声も上がっているらしい。
 加えて、投資家らが増えれば増えるほど「船頭多くして船山に登る」といった事態になりかねない。資金確保が大前提なのだが、頭の痛い状況ではある。

②またホテルを支援する鳥取県や鳥取市の対応が不透明な点も指摘されている。富裕層を迎えるためのインフラ整備や景観のブラッシュアップなど「おもてなし」の対応が見えない。
「鳥取空港から砂丘まで、富裕層が満足できる道路整備や美観・景観などがみすぼらしい」と不安視する声も。

③地元企業の参画に懸念もある。鳥取市は第一学校給食センターの建設工事を12月に執行するのだが、これにより3~4者の建築・電気・管工事業者らが施工することになる。工期はおおかた2年である。これ以外にも、大森団地建設や気高消防署建設など建設ラッシュが続く。そのような中で、リゾートホテル建設に十分な人材や資材が投入できるのか。資材高騰も続いており、予断を許さない状況が続く。

④建設地は小高い丘陵地にあるのだが、この敷地造成工事だけでおおかた1年近い期間が必要になるのだが、その前段として「砂丘パレス」の解体撤去が不可欠となる。
 この解体事業の計画が見えてこないことも不安材料のひとつとされている。

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