鳥取市経済観光部は2月7日、1960年代から始まった企業誘致実績と、2025年以降の企業誘致に対する課題や基本方針を明らかにした。
【経過】
地域経済の活性化、税収の確保、雇用の創出などを目的に、長年にわたり企業誘致活動を展開しており、特に、鳥取大学跡地 (約 10万坪)へ の三洋電機の進出は、県外の協力企業の進出、多くの地元関連企業の成長、雇用創出による若年層の県外流出抑制など、地域経済に大きな影響をもたらした。
また、パナソニックヘの吸収に伴う三洋電機の撤退を受け、鳥取市製造業の再構築を図るべく、同工場跡地や新たに整備した布袋・山手の両工業団地などへ多様な業種の誘致を推進してきた。
特に2012年から2015年にかけて、JCBエクセ、源吉兆庵、共和薬品工業、マルサンアイ、イナテックなどの進出は大きい。

【企業誘致の情勢】
国内事業拠点に関する新設や増設の計画を持つ事業者の割合が増加傾向にあり、特に新型コロナ以降は大幅に伸びている。
さらに新型コロナによる物流の混乱、災害時における事業継続、地政学的リスクなどを背景に、サプライチェーンを見直し、 国内回帰・国内生産体制の強化を図る動きが見られる。
また半導体や蓄電池などの分野において、生産拠点の整備に向けた投資が進展しており、経済波及効果をもたらしている。
全国の分譲可能な産業用地面積の推移を見ると、新たに用地は造成されているもののストックは減少しており、分譲スピードに追いついていない。
鳥取市が新たに整備した布袋工業団地は13.3ha中 6.4ha、 山手工業団地は7.5ha中4haが分譲済で、交渉中も含めると提供できる用地は残り少ない状況だ。
【企業誘致の異本的な方向性】
SDGs・未来都市やスマートエネルギータウン構想の取組をはじめ、産業、環境、教育、観光、文化芸術など、幅広い分野において先進的な取組を推進する。
また鳥取市の独自性をアピールしつつ、企業側の情報・ニーズなどを把握しながら、官民連携による誘致活動を展開する。具体的には、
| ①工業団地を中心とした製造系企業の誘致 | 新たな工業団地の整備 設備投資に対する支援 |
| ②中心市街地を中心とした事務系企業の誘致 | 仮称)まちなか再生戦略の策定 まちなかビジネス拠点の整備 設備投資に対する支援 |
| ③西地域を中心とした農業系企業の誘致 | 農地などの斡旋 温泉水配管などの環境整備 設備投資に対する支援 |
| ④砂丘周辺地域を中心とした宇宙関連系企業の誘致 | SANDBOXの活用 設備投資に対する支援 |
【新工業団地整備に関する調査結果】

令和5年度に新工業団地整備に係る調査を実施。高規格道インターチェンジとの位置関係や周辺の道路状況など物流の利便性、用地造成やインフラ整備において想定されるコスト、周辺環境や各種規制関係などの諸条件を考慮したうえで、5箇所を新たな工業団地の適地とした。
今後は既存工業団地の分譲の進捗状況、国内の企業立地の動向、鳥取市の財政状況などを踏まえつつ、候補地の絞り込みや整備手法の検討など、新工業団地整備に向けた取組を推進する。
(参考・企業立地の関わる補助制度の比較)
