一般社団法人鳥取県猟友会(会長 柴垣信司)は、9月1日から始まった鳥取市議会9月定例会に「大ロ径ライフル射撃場の新設」を求める陳情書を提出した。以下にその趣旨・概要を掲載した。
一般社団法人鳥取県猟友会
会長 柴垣信司(鳥取市湖山町西2丁目413番地)
【陳情趣旨】
ニホンジカ・イノシシ等による農林水産被害防止と自然生態系保全のため、大口径ライフルの射撃場を新設していただきたい。
【陳情理由】
現在、鳥取県ではニホンジカ、イノシシ等による農林業被害が深刻化し、さらに自然生態系への影響が懸念されている。ニホンジカの県内推定個体数は4万4650頭(平成29年度)で、過去10年間で2.1倍に増加している。
県全域で増加傾向にあり、90%の個体が県東部に集中しており中西部へも拡大している。農林業被害は6400万円(平成29年度)で、その大半はイノシシによるものである(全国的にはニホンジカの被害が最多)。
また獣害に遭うことで営農意欲を失ってしまう等の金額に現れない被害もある。金額ではあまり現れていないがニホンジカの林業への害も大きく、シカが高密度で生息すると森林内の下層植生の衰退・裸地化、希少植物への食害など森林生態系への影響が発生し、その結果土砂の流山による水害や食草消失による生物の分布変化や消失が連鎖的に拡大する恐れがある。
特に鳥取県南東部の八頭、若桜、智頭の森林植生の衰退が進んでおり、そして近年イノシシやシカの生息域が北上してきているので、今後鳥取市の被害が増加していくことが予想される。
こういった被害を防ぐには防護柵を設置することも重要ではあるが、なにより生息数を減らすことが必要である。近年捕獲数が増えてきているが、獣の増加に追いついておらずさらに捕獲を増やさなければ減少させることはできない。
そしてそれら大型の獣を仕留めるためにはスラッグ銃やライフル銃などの大型の単体弾が撃てる銃が効果的である。罠にかかった獣に止めを刺すにも銃で行うのが安全であり、ジビエ等の食肉利用を行おうと考えると、散弾よりも単体弾を使う必要がある。
これらの銃を扱うためにはしっかりと照準を設定したり、十分な射撃技術や安全管理が必要である。その練習は大口径ライフルの射撃場でなければ行えないが、県内にはなく県外まで出向いて練習を行わなければならないのが現状であり、経済的にも時間的にも負担が大きい。
高齢の銃猟者や近年増えて来た若い銃猟者が、使用するための負担が大きいことで銃を手放してしまうことが懸念される。また、近年カワウの数が増加しているが、これらの駆除には空気銃がよく使用されるが、その練習も大口径ライフルの射撃場でなければ行うことができない。
大口径ライフルの射場は、ライフルだけでなくスラッグや空気銃の練習もできる。スラッグ銃の所持者は多く近隣で撃てる射場はないので、現在の鳥取射場に設置すれば県内だけでなく兵庫県からも利用者が来ると思われるので、利用者の増にも繋がる。
ついては、今後の農林水産被害防止及び自然生態系保全のため、そして捕獲従事者の事故防止のため、大口径ライフルの射撃場の設置を要望する。