東部広域行政管理組合は、令和6年度に可燃物処理施設(リンピアいなば)の南側法面に横ボーリング工を施工するほか、動態観測調査を実施する。処理施設建設中の令和2年4月に亀裂が生じ、地すべりが進行したためで、事業費約5000万円を投入する方針だ。
【事業経過と背景】
可燃物処理施設南法面は、令和2年4月に亀裂が生じ、地すべりが進行したため、令和3年度に仮補修(押さえ盛土)を行い、小康状態となった。恒久対策のため令和4年度に地すべり調査と対策工法選定、令和 5年には、横ボーリング工の実施設計を行った。
【令和6年度事業】
令和 5年度の実施設計に基づき、地すべり抑制を目的に横ボーリング工を施工する。
令和6年度は横ボーリング工(4750万4千円)と動態観測調査(760万8千円)を予定。
【参考・事業実績】
| 年度 | 対策 | 事業費 |
| 令和3年度 | 仮補修 (法面下部への押さえ盛土) | 797万5千円 |
| 令和3年度 | 現地測量、ボーリング調査計画作成 | 249万6千円 |
| 令和4年度 | ボーリング調査、地すべり解析、対策工法選定 | 1999万8千円 |
| 令和 5年度 | 動態観測調査、横ボーリング工実施設計 | 1334万3千円 |
※以下は令和5年1月25日の記事
東部広域 リンピアいなば 斜面崩壊対策に盛土工、集排水ボーリング、令和5年度に設計業務
東部広域行政管理組合は、鳥取市河原町の可燃物処理施設(リンピアいなば)の南側斜面で発生した亀裂について、令和5年度に動態観測や盛土工の設計業務などを実施する。設計費など事業費は825万6千円。
亀裂は令和2年4月に発生し、その後土嚢を設置するなど応急対策や経過観測を実施していた。
その結果、
①地すべりは、脆弱な凝灰角礫岩(火山灰と岩片などから形成された岩)を切土することによって地盤の緩みが進行し、不規則に分布している凝灰岩(火山灰などが固まった岩石、比較的柔らかい)等を使って新たな地すべりが発生したものと推測。
②現在は、押さえ盛土により比較的動きがない状態であるが、今後も動態観測を継続しデータ蓄積を行う必要がある。
③対策工は、現在効果がある押さえ盛上の補強と集排水ボーリングを行う方針とする。
④法面の緑化が進まないため土壌試験を実施する。
~以上の結果にもとづき、令和5年度に①動態観測 (伸縮計、挿入式孔内傾斜計、杭間測定による定期観測)や②土壌pH試験 (土壌の酸性化試験)、③設計業務 (補強押さえ盛土工、集排水ボーリング工)を行う。
なお、JFEエンジニアリングの過去の調査結果によると、法面対策には約1億円がかかるという見積結果が提出されている。令和6年度以降に対策工と引き続き動態観測を継続する。

以下は2021年(令和2年1月29日の情報)
東部広域行政管理組合は、可燃物処理施設建設現場で令和2年春に発生した法面崩落について、その対策として「1トン土のうを40個程度設置する」方針とした。同施設を建設するJFEエンジニアリングは「抑え盛土工」の施工を提案していたが、同組合側は「当面、崩落現場は安定している」ことなどから、応急措置的な対応にとどめた。

【法面崩落の経過】
令和2年4月上旬、鳥取市河原町の可燃物処理施設建設現場の東側法面上部に亀裂が入り、4月下旬には上部に段差が、また下部に大規模な崩落土が確認された。
その後、JFEエンジニアリング(同施設施工者)と共に10月まで経過観察を実施したところ、下部の崩落土盛り部分に若干の下方向への変化(ずり)が観られたが、上部段差に大きな変化はなく、現在(令和3年1月)も小康状態を維持している。
【対策工法の検討】
JFEエンジニアリングが対策工法を検討した結果、将来の再滑動や敷地制限、美観、コスト、工程等から総合的に判断し「抑え盛土工」が最も適した対策とした。施工費用は約1億円。
【東部広域の方針】
ところが、東部広域行政管理組合はこの対策工法を見送り「地すべりが今後、敷地内に流出しないよう法面下部L50mに1トン土のうを並べ、泥状土砂の流出を防止する工法を選択した。施工費用は約400万円。
抑え盛土工を見送った理由として「崩落は現在小康状態であり、当面、地すべりが大きく変化することは考えにくい」、「仮に抑え盛土工を施工しても、山全体が崩れやすい凝灰角礫岩風化土であり、再び地すべりが起きる可能性を否定できない」とした。
【関連資料・上空写真など】
※東部広域・法面地すべりの現状写真など